バッテリーの補充電

バッテリーの補充電 #

車両の維持に、バッテリーのメンテナンスは欠かせない。

実際のところはバッテリーに関しては何もせずに3年目に入るが、純正バッテリーは依然無事。

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とはいうものの、オルタネーター(発電器)が脆弱で、バッテリー収支がマイナスになりがちなAPtrikes125において、チェックも兼ねて定期的なバッテリーの補充電は必要ではないかと思っていた。

一応、100V/200W出力可能なポータブル電源と100V電源を使うバイク用のバッテリー充電器は持っており、いつでも補充電できる環境にはあったのだが、何となく面倒でここまできてしまった。

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画期的なバッテリー充電ソリューション #

そんな折、スマートフォンなどで使うUSB出力のモバイルバッテリーからバイクの12Vバッテリーに充電可能な充電器が登場したことを知り、入手してみた。

筆者が入手したのはKaedearのKDR-B12。4,000円弱で買え、非常に小型で軽量(58g)。 常時鞄に入れておいても気にならないぐらいだ。

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100Vの充電セットと比較するとその差は歴然としている。

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KDR-B12の入力端子はUSB-Cとなっている。

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USBの標準的な出力電圧は5V。

APtrikes125などに使用されている12Vの鉛バッテリーの充電には13.5V程度の電圧が必要なため、USB-Cで15V、20Vの出力が可能なモバイルバッテリーのみで使えるものかと思いきや、ケーブルこそUSB-A to USB-Cが必要なものの、5V/2.4A程度出力できるモバイルバッテリーであれば使えるようだ。

つまり、電圧の昇圧機能が内蔵されているわけだ。

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USB電源でバイクなどの12Vバッテリーに充電できる充電器としては、ちょっと調べた限り以下の4機種あった。

Kaedear KDR-B12

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Kaedear KDR-B13

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筆者が持っているのは最も機能のシンプルなKDR-B12だけだが、機能差があるため、ニーズに合わせて選択肢は変わってきそうだ。

KDR-B12の出力側はSAE端子。

付属ケーブルは、

  • SAE to U型端子
  • SAE to ワニ口クリップ
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の2種。バッテリーが非常にアクセスしやすい場所にあるAPtrikes125の場合は、ワニ口クリップケーブルを装着して充電すれば十分だろう。

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充電テスト #

早速APtrikes125に充電テストしてみることにした。

充電に使ったのは、以下の機材だ。

  • モバイルバッテリー: Anker PowerCore Fusion 10000
  • ケーブル: Anker USB-C to USB-C
  • 充電器: Kaedear KDR-B12
  • 充電器用ケーブル: ワニ口クリップ
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先述の通り、APtrikes125はバッテリーにすぐアクセスできるため、KDR-B12にはワニ口クリップケーブルを装着。

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バッテリーの端子にワニ口クリップを取り付け、KDR-B12にUSB-C to USB-Cケーブルを挿し、モバイルバッテリーを接続。

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KDR-B12の状態は、一つあるLEDで分かるようになっている。

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まずは接続準備中の青が灯り、緑の点滅へ。

緑の点滅は充電中であることを意味する。

しばらくしてLEDは緑の点灯に。既に満充電の様子で、すぐ充電が終わってしまった。

試しに100Vの充電セットでも充電を試みたが、こちらのバッテリーチェッカー機能でも満充電の表示となった。

昼間はヘッドライト消灯で乗っているので、あまり負荷がかかっていないのかもしれない。

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SAEケーブルの取り付け #

手間を最小限にするためにバッテリーからSAE端子を生やしてしまいたい。そうした際に使えるのが付属のU型端子ケーブル。

KDR-B12付属のU型端子ケーブルはツーリングセローに取り付けてしまったので、APtrikes125用には別途購入した。

SAEケーブルは様々な会社から発売されていて、大体は互換性があるようだが、たまに互換性がないものがあるそうなので購入する際はレビューを注視したい。

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購入したSAEケーブルにはキャップが付いていなかったので、筆者はキャップは以下のものをRemixし、3Dプリンターで出力して使った。

オリジナル

筆者のRemix

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キャップ単体でも市販されている。

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SAEケーブルには極性があり、形状的に上流下流を区別するのが難しいが、バッテリー充電器とバッテリーという関係性においては、下図のような配列が標準のようだ。

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何らかの理由で極性が逆だった場合には極性反転アダプタで凌ぐ手もある。

  • DAOKAI SAE-SAE極性反転アダプタ、6PCS SAE 2ピンクイックディスコネクトオス-オスコネクタ延長ケーブル ソーラーパネルバッテリー電源充電器用

SAE端子の極性にはカッチリとした決まりはないようなので、適宜確認した方がいい。

SAEケーブルのAPtrikes125への取り付け。とりあえずケーブルを加工。

裸圧着端子のU型端子を電工ペンチで圧着。熱収縮チューブで絶縁・補強した。

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バッテリーの端子に割り込ませ、取り付けた。お気づきかもしれないが、買ったSAEケーブルの色が、期待とは黒赤逆だ。気持ち悪いが仕方ない。普段はバッテリー固定ベルトに挟んでおくことにした。

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充電する際はこんな感じだ。ワニ口クリップを使うより大分スマート。

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充電テスト番外編 #

クロスカブ110(JA10)での充電テスト #

APtrikes125は思いの外バッテリーの状態がよく、KDR-B12をあまり活躍させられずモヤっとしたので、他所有のクロスカブ110(JA10)でもテスト。

クロスカブのバッテリーは、シートの下の空間に収まっている。メンテナンスハッチを10円玉で開け、中にある車載工具を使うとバッテリーにアクセスできる。

クロスカブには大きなリアボックスを取り付けてあり、バッテリーからリアボックス内までケーブルを引き込み、ボックス内にSAE端子を生やした。

従って、リアボックスの中という密閉された空間で充電が可能だ。KDR-B12で補充電を開始したらリアボックスの蓋を閉めた。

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外から見ると、充電中であることは分からないようになった。

クロスカブ110は自宅から一番離れた駐輪場に駐輪しているため好都合だ。充電完了が期待される翌日朝を待った。

去り際LEDは緑の点滅で充電中であることを示していたが、翌朝確認してみると緑の点灯になっており、充電が完了したことを示していた。

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モバイルバッテリー、Anker PowerCore Fusion 10000のバッテリー残量は8/5となっていた。

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ツーリングセロー Final Editionでの充電テスト #

同じく所有のツーリングセローでもテストした。

ツーリングセローはサイドカバーの下にバッテリーがある。バッテリーにアクセスするにはシートを外し、サイドカバーを外しと複数の工具が必要になるので面倒。バッテリーの端子へのアクセスもやや面倒だ。

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バッテリーからSAEケーブルを引き出し、外からアクセスできるサイドカバーの切れ目のところからSAEコネクタを生やした。

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こちらでも充電テストを実施。充電中はハンドルカバーの中に機材を押し込んで目立たなくできた。

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ちょっと早いが1時間30分後に見に行ってみたところ、充電完了(緑LED点灯)していた。

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電源として使ったAnker PowerCore Fusion 10000の残量は、クロスカブ110のときと同じく5/8を示していた。

クロスカブ110、ツーリングセロー共にバッテリーを交換したばかりなので満充電に近かったようだ。

そのようなケースの補充電では10000mAhのモバイルバッテリーで足りるようだ。

KDR-B12の導入で、かなり手軽に補充電ができるようになった。

夏期はあまりその必要がないかもしれないが、リマインダーで通知を設定し、今後は定期的に補充電を実施していきたいと思う。