リアシートの下に収納を作る

リアシートの下に収納を作る #

リアシートの座面を直立可能にしたら、その底板の下に収納が欲しくなる。

リアシートの下、ガソリンタンクの前には空きスペースがあって、そこに収納を作ることが可能なのだ。

リアシート下の底板を外すと、下掲のような状況になっている。

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この空きスペースに箱をはめ込んで収納スペースとして活用しようというわけだ。

しかし、底板がそのままでは収納スペースにアクセスできない。

収納スペースを有効化するためには、底板を加工して扉を設ける必要性も出てくる。

収納用の箱の用意 #

コミュニティで得た情報により、以下の収納ボックスがガソリンタンク前の空きスペースにぴったりであることを知り、入手した。

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  • 天馬 ロック&仕切り板付きで使い勝手のいい収納ボックス 中身が見えるクリアケース いれと庫 文庫本サイズ 幅14.5×奥行45×高さ17cm

蓋を外し、所定の位置にはめ込むだけでガタガタせずにピッタリだ。

ここにセット可能な箱の最大幅はガソリンタンクの横幅である520mmまであるが、この箱は450mmゆえに、残念ながら左右が最大幅には70mm足りない。

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また、ガソリンタンク方面に伸びた2本の細いフレームの上に箱の両端がかろうじて乗る形になり、左右にずれるとすぐ落ちてしまうのでずれないように固定する必要がある。

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箱の加工 #

箱は、100均ショップなどで販売されている、5mm厚のMDF等を使って作った固定爪で固定可能だ。

以下のサイズに切り出し木工用ボンドで貼り合わせ、M6のネジ穴を開ける。自分でカットするのが面倒なら、穴こそ自分で開けなければならないが、ホームセンターで切ってもらえばいい。

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  • 20mm x 60mm 2枚
  • 30mm x 60mm 2枚

筆者は実際には3Dプリンターを使って作ったパーツを使ったが、MDF製の自作パーツで何も問題はない。

固定に使ったネジはヤハタのステントラス小ねじ M6 x 25。これはたまたま家にあったものを使っただけで、不必要に長い。

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M6 x 16ぐらいがいいのではないかと思う。

固定用パーツはタンク方面に伸びた2本の細いフレームの内側に引っ掛けるように取り付けるので、タンク方面に伸びた2本の細いフレームの間隔を知る必要がある。

自分の個体では間隔が370mmだった。

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収納ボックスを逆さまに引っくり返し、固定用パーツの2本の細いフレームを引っ掛ける面の間隔が、少し余裕を見て369mmになるようにパーツ固定穴を開けた。

パーツの取り付け位置出しは以下のように行なった。

  • 箱の裏側に長辺いっぱいにマスキングテープを貼る。余った場合は鉛筆などで印を付けてカット
  • マスキングテープを半分剥がし、半分に折り返して折り目を付け、センター出しをする
  • センターから左右それぞれ369mm ÷ 2 = 184mmのところに印を付ける
  • 固定用パーツの段差の面がその印の位置にくるように当てがい、ネジ穴に6mmのドリルを少し回してポンチを打つ
  • 当てがっていた固定用パーツを外し、ポンチを打った場所に穴を開ける
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こうした上でこの固定用パーツを使って取り付けたところ、ガッチリと固定できた。

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底板の加工 #

続いて、収納ボックス上にかぶさる底板を加工。収納ボックスに当たる部分がヒンジで開閉できるようにする。

底板を前後124mm、左右520mm(ガソリンタンクの左右幅)で切り抜いた。

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今回使った箱の幅は450mmなので開口部左右が余ってしまうが、そのうち箱を自作するか、横に小箱を取り付けようかと思ってそうした。

切り抜きにはPカッターとアサリなしののこぎりを使った。

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Pカッターの刃よりアサリなしののこぎりの方が刃が薄いため、Pカッターで筋彫りを行ない、材を床から浮かせて部分的に完全に切断して、そこにアサリなしののこぎりを突っ込んで切断するという方法を取った。

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Pカッターによる筋彫りがガイドになって真っ直ぐ切れる。

Pカッターだけで全部切断することも容易だが、床の上に直接材を置いてやったので、切断するまで一気通貫にやってしまうと床まで筋彫りしてしまうのでそのようにしたというわけだ。

手に触れる鋭利な角の部分はやすりで角を落とした。

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ヒンジはネジ緩みなどを気にしたくないので、ブラインドリベットとハンドリベッターを使って固定した。個人的にリベッターを使ってみたかったという理由が大きいので、ナイロンナットなどの緩み止めナットを使えば別に普通のネジで問題ないとは思う。

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ヒンジ取り付け位置は、ガソリンタンクと裏側のリベットの突起が干渉しそうなので、手前にずらし気味にした。

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最後の仕上げに裏側に緩衝材を貼り付けた。

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完成写真 #

このスペースがあるとないとでは大違いで、なかなかハードルが高いが作られることをおすすめする。

筆者は工具や予備パーツ、予備オイルを積載している。

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