タイヤ交換(手組み)

タイヤ交換(手組み) #

APtrikes125に乗り始めて1年半が経過し、走行距離は6,200kmに到達。

まだそんなに乗っていないが、フロントタイヤが片減りして、片減りした側がいち早く交換時期を迎えてしまったので、交換を強いられた。

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片減り現象については購入したバイクショップでのステムベアリングとフロントハブの交換でひとまず対処したが、結果が分かるのに時間がかかるため、その後については様子見となっている。

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タイヤ専門店であれ、バイクショップであれ、タイヤ交換を断られることの多いAPtrikes125だが、APtrikes125を購入したバイクショップに依頼しての交換という選択肢があった筆者。

素直に頼めばよかったのだが、何事も経験と考えて自分で交換してみることにした。

筆者は別所有のクロスカブ110のタイヤ交換は自分でやっていて、APtrikes125でも自分でできるものか興味があった。

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クロスカブ110はチューブタイヤで、パンクした場合にタイヤを外しての修理が必要となることから、よく山間部に出かける筆者はサバイバビリティを高めるために自分で交換していた。

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APtrikes125のタイヤはチューブレスであり、パンクしたとしてもその修理にタイヤの取り外しは基本的に必要ない。

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その点では自分でタイヤ交換をする必要性は薄いのだが、興味が湧いてしまったので仕方ない。

リアタイヤは幸運にもタイヤ専門店での交換を受け付けてもらえ、交換していた。

リアタイヤの交換に使ったタイヤは軽自動車用のBRIDGESTONE SNEAKER SNK2 135/80R12 68Sだ。

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APtrikes125界隈ではフロントタイヤも自動車用のものに交換するのが流行していて、筆者もそうしようと考えていた。

リアタイヤに不満はなく、また周長が純正タイヤとほぼ同じで都合がいいため、フロントタイヤにもBRIDGESTONE SNEAKER SNK2 135/80R12 68Sを使うことにしたのだ。

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135/80R12というサイズは、APtrikes125のフロントタイヤへの採用例が多い。

周長が純正タイヤとほぼ同じであることは重要だ。メーターギアがフロントタイヤ側に付いているためだ。

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周長が同じであれば、スピードメーターやオドメーターが狂わない。

逆を言えば、周長が違うタイヤをフロントタイヤに採用してしまうと、スピードメーターやオドメーターが狂ってしまうということだ。

燃料計がアテにならない状態のまま偏平率を上げて(=周長を短くして)、メーターが狂うことを気にしない人も多いようだが、燃料計が完全に機能するよう手を入れた状態であってさえ、筆者はそれを避けたいと思っている。

燃料計の改修のほか、周長変更に対応可能なスピードメーター付きのトリップメーターを別途取り付けているので、スピードメーター/オドメーターが狂っても困ることはあまりないのだが、それでも筆者はスピードメーター/オドメーターが狂うのは気になってしまう。

交換用のタイヤはAmazonで購入した。タイヤ専門店で買えば恐らく3,000円代で買えたと思うが、取り寄せになってしまうので手間賃と思ってAmazonを選んだ。

タイヤは2024年6月8日に注文し、6月12日に配達された。

交換に当たって参考になる動画 #

タイヤ交換の経験が少ない筆者は、動画を参考に作業に取りかかることにした。

自分でやるに当たり最初にきっかけとなったのが、マルモリ氏の手組み動画だ。

いかにも簡単そうにやってのけているが、これはマルモリ氏の熟練度が高いからであって、素人が同じようにやれるわけもない。

筆者が実際に参考にしたのは、ちょこちゃんねるの一連の手組み動画だ。

ちょこちゃんねるの手組み動画は掛け値なしに分かりやすい。

重複する説明が多いのだが、素人はそれを何回も見るぐらいでちょうどいい。

ちょこちゃんねるの動画を見れば、大概の人は手組みできるのではないかと思う。

手組み作業に使った道具 #

タイヤレバー #

ちょこちゃんねるでも推奨されているタイヤレバーを、筆者はカブのタイヤ交換のために既に買ってあった。

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リムプロテクター #

前述のタイヤレバーとセットになった形で手に入れることが多いと思うが、筆者が買ったタイヤレバーとセットになったリムプロテクターは、ちょっと柔らかくてタイヤレバーでこじった際に破けやすいものだった。

リムプロテクターは別途評判のよさそうなものを購入。以下に紹介するリムプロテクターは、付いている紐が短いという欠点があり、筆者はタイヤレバーとのセット品に付いていた紐と交換した。

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この紐の長さは重要で、タイヤの中にリムプロテクターが落ちてしまったときの救済に使う。紐の長さが短いと、リムプロテクターごとタイヤの中に落ちてしまって意味がないのだ。

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APtrikes125のホイールはアルミ。鉄の工具でこじると簡単に傷付くのでリムプロテクターは必須だ。

ビードワックス #

作業の成否にかかわる重要アイテム。

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ちょこちゃんねるの動画では当初中性洗剤を勧めていたが、後にビードワックスの性能に驚いて中性洗剤を勧めたことを悔いているため、ビードワックスは最初から用意した方がいい。

筆者はこれもカブ用として買ってあったのを流用した。伸びがよくてなかなか無くならないので小さいもので十分。

ビードの表裏のみならず、リムプロテクター、ビードヘルパーにも塗っておいた方がいい。

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筆者のような未熟者は安く上げようと思わないことだ。少しでも作業の助けになるアイテムは揃えて作業に臨んだ方がいいと筆者は思う。

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ビードヘルパー #

タイヤ交換においては、片側のビードをホイールの中央付近にある溝に填め、中心からずらす余地を作るのが重要。

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作業に慣れている人は膝などを使ってやるが、膝の代わりをしてくれるアイテムがビードヘルパー。

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筆者はもしかしたらビードヘルパーを使わなくてもできてしまうかも? と試しに使わずにやってみたがうまくいかず、改めてビードヘルパーを使って完遂、といった流れだっため、少しでも不安があれば入手しておいた方がいいだろう。

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ジョイントマット #

100均で買えるジョイントマット。

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ブレーキディスクを下にして地面に置いて作業することになるため、保護するマットが必要だ。ある程度の厚さとクッション性が必要なため、100均で買えるジョイントマットがうってつけだろう。

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17mmと14mmのレンチ #

タイヤのフロントフォークからの取り外し、取り付けに必要。

トルクレンチ #

交換を終えたタイヤを取り付ける際にアクスルシャフトのナットを締め込むが、締め具合は適当ではダメで、締め込む強さを管理する必要がある。

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APtrikes125にはサービスマニュアルがないため、締め込みトルクの指定もないのだが、他のバイクを参考に65N・m(6.6kgf・m)で締めた。

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パンタジャッキ #

自動車を保有しているなら、車載工具を流用すればOK。

フロントタイヤを浮かせるのに使う。

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ビード落としにも使うため、必携の品だ。

ジャッキスタンド #

パンタジャッキで浮かせた車体を支えるのに使う。

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理想を言えば二つあった方がいいが、筆者はできるだけ車体の中央に置くことで一つで済ませた。どのような状況でも無事に済むとは断言できないが、筆者のケースにおいては一つで大丈夫だった。

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荷締めベルト #

ビードを落とすために使う。

ビード落としの技はいろいろあって、自動車とパンタジャッキを使う方法がポピュラーだが、自動車があるとは限らないし、パンタジャッキのかけ方によっては自動車を破壊しかねないため、荷締めベルトを用意しておくのが無難ではないかと思う。

  • DAISO荷締めベルトでかんたんビード落とし ビードブレーカー不要 #タイヤ手組 #diy #ビードブレーカー #ビード落し - YouTube

筆者の場合はジャッキポイントに自信がなく、自動車を使うのは断念した。

荷締めベルトはできれば強力なラチェットベルト(ラッシングベルト)があれば万全だ。ラチェットベルトでも1,600円ぐらいで買えて安価だ。APtrikes125に荷物を積載するために車載しておいてもいい品だろう。

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替えのバルブ #

劣化するとエア漏れの原因になるため、タイヤ交換の際には都度交換するべし、とされる。

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信頼性を問われる部品なので、ここは国産のものをチョイス。筆者はIRC(井上ゴム)のものを用意した。

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ニッパー #

バルブ交換時、ニッパーで切断すると簡単に古いバルブを取り外すことができる。

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シリコングリス #

バルブを交換する際、シリコングリスを塗っておくと入りやすくなる。ビードワックスで代用してもいい。ゴム、樹脂を侵す潤滑剤は使わないということだ。

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ペンチないし#2のプラスドライバー #

ちょこちゃんねるでやっているように#2のプラスドライバーで後ろから(内側から)押すことで新しいバルブを取り付けられる。

マルモリ式はバルブを前から(外側から)ペンチで引っ張っている。

好きな方でやればよいと思う。

ゴムハンマー(大) #

タイヤを外す作業において、最後に残った側のビードを外す際に使う。

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タイヤレバーだけでやるとかなり苦労するので、ビードワックスと共にぜひ揃えたいアイテム。

筆者はタイヤレバーだけでやろうとして断念し、APtrikes125はフロントタイヤを外したまま駐輪場に放置、注文したゴムハンマーが届いてから作業再開という経緯があったために、強くおすすめしたい。

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バルブコア外し #

空気を抜くためにバルブコアを外す必要があるが、専用工具が必要になる。

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費用合計 #

品目金額
タイヤ4,400円
タイヤレバー2,400円
リムプロテクター1,660円
ビードワックス601円
ビードヘルパー1,230円
ジョイントマット440円
17mmと14mmのレンチ-
トルクレンチ7,688円
パンタジャッキ-
ジャッキスタンド2,680円
荷締めベルト1,590円
替えのバルブ443円
ニッパー-
シリコングリス441円
ペンチないし#2のプラスドライバー-
ゴムハンマー(大)1,078円
バルブコア外し256円
合計24,907円

17mmと14mmのレンチ、パンタジャッキ、ニッパー、ペンチないし#2のプラスドライバーは既所持のものとして除外した。

初回の費用はバイクショップに頼んだのと同じぐらいだろうか?

次回以降から替えのバルブとタイヤ代、4,840円で交換できることになる。

APtrikes125のタイヤはどちらから外し、組むべきか #

ちょこちゃんねるの動画を見たのなら、APtrikes125のタイヤはどちらから外し、組むべきなのか、という疑問が浮かぶだろう。

ビードを填め込むホイールの窪みは中央にあるため、どちらからでもOKだ。

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しかし、実際にはブレーキディスクを下にして置くことになるため、ブレーキディスクとは反対側から作業することになる。

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ブレーキディスクの反対側はハブが出っ張っていて、そちらを下に置くと安定しないということもある。

APtrikes125のジャッキアップ #

パンタジャッキとジャッキスタンドを用意。

フロントタイヤの後ろに横に渡ったフレームがあるので、そこにまずパンタジャッキをかけてフロントタイヤを浮かせる。

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ただし、ど真ん中には車体前後方向に伸びる縦のフレームがあってジャッキがかからない。

その縦フレームを左右に避けたところにジャッキをかけることになる。

パンタジャッキを左に避けたところにかけたら、続くジャッキスタンドを右に避けたところにかけるといった感じだ。

本命はジャッキスタンドなので、ジャッキスタンドができるだけ中央に近くなるように位置を調整してパンタジャッキをかける。

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ジャッキスタンドをかけたらパンタジャッキを外して、ジャッキスタンドだけで支える。

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ジャッキスタンドが2本あれば、横に渡ったフレームの左右端を支える。もちろん、この方が事故防止という点では万全だろう。

フロントタイヤの取り外し #

ジャッキアップが済んだらフロントタイヤの取り外し。

まず忘れてならないのは、フロントブレーキのロック解除だ。

フロントアクスルシャフトを抜くことになるが、ディスクブレーキ側は14mmのレンチ、メーターギア側(ナット側)は17mmのレンチが必要。

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筆者は14mm側にメガネレンチ、17mm側に長柄のソケットレンチを使った。

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今考えれば17mm側にメガネレンチを使った方がよかったかもしれない。

ナット側はアクスルシャフトが飛び出す関係で、ソケットの場合、ロングタイプでないとかかりが甘くなってしまうからだ。

フロントタイヤの取り付け #

タイヤ交換作業で中のカラーがずれていたら、あらかじめ位置を修正する。

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「メーターギア - ホイール - カラー」の順で組み立て、それを左手で持ちつつ、右から右手でフロントアクスルシャフトを差し込む、という作業になるが、つまり左手だけでタイヤを支えなければならないということを意味し、結構キツイ。

七転八倒しつつも何とかなる範囲だと思うが、どうしてもキツイ場合はタイヤの下にパンタジャッキを入れて、高さを調節すると作業が楽になるだろう。

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筆者はこの原稿を書いている今、それを思い付いた。

ビード落とし #

ビード落としは荷締めベルトの紹介のところで書いたように、タイヤにラチェットベルトをパンタジャッキごと巻き付け、しかる後にパンタジャッキを上げる方法が環境を問わず、再現性が高いと思われる。

筆者はラチェットベルトを持っているにもかかわらず、バイクのサイドスタンドでビード落としをした。家にラチェットベルトを取りに帰るより、バイクの方が近かったからだ笑

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これをやる際、タイヤを手前に置いて足でタイヤの位置を調整しながらやることになると思うが、バイクを奥側に倒してしまわないように注意が必要。

筆者の場合は奥側に壁を位置させ、バイクが奥側に倒れてしまわないようにした。

ビード上げ #

当初、電動のエアポンプでビード上げをしようとしたが、タイヤを地面に角度を変えつつ何度もバウンドさせるも、エアが抜けていってしまっているようで全くビードが上がらない。

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埒が開かないと思い、結局タイヤを自転車に積んで近くのガソリンスタンドでエアーインフレーターを借りてビード上げをした。

やはりガソリンスタンドにあるエアーインフレーターはパワーが段違い、あっという間にビードが上がった。

エアコンプレッサー直結のものでなくとも、丸いタンクで圧縮空気を貯めるタイプでOKだった。

ビード上げの際は4.0kgf/cm2程度まで空気圧を上げて

ビード上げをする場合は、いったん推奨空気圧を超えて空気を入れる必要がある。

筆者はビード上げの際にAPtrikes125の指定空気圧である2.1kgf/cm2程度しか上げなかったが、これがいけなかった。

この空気圧ではビードが完全には上がっておらず、一部いびつな形になっていた。

裏道を低速で走っている限りでは何かが変だなとは思いつつも、確信を持てなかった。幹線道路でスピードを出すと異常な振動が発生しているのは明らかで、それに気付いた。

最寄りのガソリンスタンドでガソリンを入れついでにエアーインフレーターを借りて4.5kgf/cm2程度まで上げたところ、ヌリッっと音もなく中途半端な状態になっていたビードがリムのところまで張り出して修正された。

実際のタイヤ交換作業 #

ちょこちゃんねるの作業手順通りにやれば交換はできると思うが、APtrikes125の純正タイヤは恐らく硬く、取り外しはやりづらい方ではないかと思う。

ビードワックスを各部に塗りまくって作業をするのをおすすめする。

ビードワックスがないと、とても作業を完遂するのは無理ではないかと思う。

タイヤの回転方向 #

タイヤには回転方向指定があるものがあって、取り付ける際はそれに従わないとならない。

BRIDGESTONE SNEAKER SNK2 135/80R12 68Sは回転方向に指定がない非方向性タイヤだ。

なので、どちら側で組んでも構わない。

すべてのタイヤに回転方向の指定があるとは限らないのだ。

交換後 #

周長は純正タイヤとほぼ変わらないため、フロントフェンダーとタイヤのクリアランスは十分取れている。

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フロントフェンダーの固定ボルトとタイヤとのクリアランスも問題ない。

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135/80R12はおすすめのサイズだ。各社から出ているので好みのものを選ぶといいのではないかと思う。

肝心の乗り心地の変化だが、まだ交換し立てなので感想は保留したい。評価が固まり次第追って更新したい。

感想は保留ながら、フロントタイヤをバイク向けの純正タイヤから自動車用のタイヤへの交換すると何ともいえない違和感がある。

自動車用タイヤへの交換で一番のメリットとされるシミー現象の抑制も、筆者のケースではあまり効果がなかった。

筆者のAPtrikes125は片減りが問題になっていたため、対処はしたものの、まだ直っていないのか、それが原因なのかもしれない。

そうなると、違和感ばかり気になってしまい、今のところ気持ちよく乗れていない。

2024.6.27追記: ビード上げのところに追記したが、何か変だったのはビード上げの際の空気圧が足りず、ビードが完全に上がり切っていなかったからだった。

フロントタイヤを自動車用のタイヤに替えた感想 #

中途半端だったビード上げをやり直して修正した後は、フロントタイヤが本来の性能を発揮するようになった。

フロントタイヤを自動車用のタイヤに交換すると、皆が言うようにハンドルの暴れ(いわゆるシミー現象)が見事に治まった。

もう停止している状態から違いが分かる。接地面が増えた分、ハンドルが重くなり、固定されたかのようにドッシリしている。

据え切りができないほどではないが、明らかに重い。

低速で90度右左折するような場面では、フロントタイヤがグニュっと変形する感覚が伝わってくる。純正タイヤには全くなかった挙動だ。

直進していると、停止しているときと同じ感じでハンドルが固定されたかのようにセンターから動こうとしない。

これを直進安定性と表現するのなら、そうなるのだろう。

アスファルトの雑な補修で部分的に波打っているようなところに乗り上げてしまっても、片手運転であってすらハンドルはセンターでどっしりしている感じで揺らがない。

ボディが相当揺らされているのに、ハンドルが動かないことに違和感を感じるぐらいだ。

純正タイヤだったらそこで確実にハンドルが暴れていただろうが、自動車用のタイヤだと全く狼狽しない。

  • 純正タイヤ: ハンドルが暴れないように気を使い、片手を離す時間を最小限に抑える
  • 自動車用のタイヤ: センターでロックされているハンドルを、カーブではヨイショとこじる

こんな感じで主客が逆転したように感じる。

運転時の安心感が増している。

悪く言うと鈍重な感じも受けるが、筆者は小型自動車的な存在を目指してカスタムしているため、また一歩それに近づいた感じで嬉しく思っている。

交換を終えて #

マルモリ氏によれば、タイヤが柔らかくなる夏季でないと手組みは無理とのこと。

その言に従い初夏に作業をしたが、6月とはいえ30度を超える暑い中のタイヤの手組み作業はかなりしんどい。

つまり、しんどい作業になることが運命付けられているわけだ。

不慣れな中傷付きやすいアルミホイールのタイヤ交換をすると、まず間違いなくどこかに傷を付けてしまうはずだ。筆者も例外ではなかった。

美しいアルミホイールを傷付けてしまうと後悔が大きいだろう。

コスト削減を目的に手組みをするなら、工賃には払う価値があったと考える人が多いのではないかと思う。

筆者のような興味本位でもない限り、工賃を払ってでも人にやってもらうべきだ。

ちなみに、APtrikes125のホイールを購入するのには税込10,780円+送料700円+振り込み手数料がかかる。