大開口消音エアクリーナーボックス蓋

大開口消音エアクリーナーボックス蓋 #

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キャブレターを大型のビッグキャブレターに交換すると、エアクリーナーの吸気量が足りなくなるという理由で純正のエアクリーナーボックスからパワーフィルターなどへ交換するのがセオリーとなっている。

パワーフィルターは雨に弱い、吸気音が大きくなるなどのデメリットを伴う。

そこで、純正エアクリーナーの蓋の部分の構造を変更し、吸気抵抗が少なくなるように純正エアクリーナーの改良を図ってみた。

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純正エアクリーナーは内径φ19の純正インテークマニホールドとの組み合わせでしか使わず、意味がないのではないかと訝しがる向きもあるかと思うが、純正インテークマニホールドしか使わないポリシーと見受けるBIKE SHOP BIGMOUSEの車両が純正インテークマニホールドとビッグキャブレターとの組み合わせでかなりのパフォーマンスを出しているので、デメリットも大きい大径のインテークマニホールドは必須ではないのではないか? と筆者は思っている。

必要なもの #

3Dプリンター用のデータは以下で公開している。

公開データを使い、以下を出力。

パーツファイル名必要数
90度エルボlarge_opening_air_cleaner_box_cover_for_aptrikes125_04.stl8
エルボを固定するエルボロックブッシュlarge_opening_air_cleaner_box_cover_for_aptrikes125_03.stl8
エルボを装着できるように八つの穴が開いた蓋large_opening_air_cleaner_box_cover_for_aptrikes125_02.stl1
純正エアクリーナーボックスとの接続部分を担う延長フレームlarge_opening_air_cleaner_box_cover_for_aptrikes125_01.stl1
エレメントの蓋large_opening_air_cleaner_box_cover_for_aptrikes125_05.stl1
エレメントの蓋の上のスペーサーlarge_opening_air_cleaner_box_cover_for_aptrikes125_06.stl1

この90度エルボは消音を意図したものだ。

エルボロックブッシュは柔らかいフィラメントであるTPU。それ以外はガソリン耐性の高いPETGを使って出力する。

以下も必要になる。

  • M3ビス x 15 x 4
  • M3ナット(ナイロンナットが安全) x 4
  • 3mm程度の木ネジ x 1

組み立て #

まず普通にエレメントとエレメントの骨組みを組み付け。

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エレメントの上に、事前にスペーサーを木ネジで固定しておいた蓋を被せる。爪がエレメントの骨組みに引っかかるように作ってある。

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このスペーサーは蓋中央の裏側に突き当たる高さになっていて、エレメント部の抜け落ちを防止している。

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延長フレームを純正のエアクリーナーボックスに元あった木ネジで取り付ける。

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蓋の裏にM3ナットを押し込む。

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蓋部分に90度エルボとエルボロックブッシュでエルボを固定。M3ビスで延長フレームにエルボを取り付けた蓋を取り付けて完成。この際、裏側のナットが抜け落ちないように注意。

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実車に装着すると以下のようになる。

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顛末と性能評価 #

一度、ただただ開口部を大きくしたエアクリーナーボックスの蓋を作った。それが下掲の写真のものだが、吸気音が大きく、とても日常使いできるものではなく、ボツにした。

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次に作ったのが今回紹介するものだ。

消音を意図した90度エルボを8本生やしてみたが、実際に使ってみたところ、ボツにしたものとは比較にならないほど静かで、エンジン音が反響するサイドカバーを付けた状態でも不快にならない程度の吸気音に抑えられ、日常使いできるものになった。

吸気口の面積でいうと、純正の2.13倍程度になっている。実際に吸気効率が純正状態より向上していることが、ビッグキャブレターPZ27との組み合わせで確認できている。

  • 純正状態
    • 536mm^2 * 2 = 1,072mm^2
  • 90度エルボ8本
    • 254.5mm^2 * 8 = 2,290.5mm^2

純正状態のエアクリーナーボックスとPZ27との組み合わせでは、アクセル全開からアクセルを絞ったときに爆発がバラ付いて結構強いエンジンブレーキがかかっていたが、エアクリーナーボックスの蓋をこの90度エルボ8本タイプにしたところ、その症状が出なくなった。

吸気の制限から発生した症状と推察されるので、それが解消したことで吸気効率の向上が確認できたと筆者は認識したわけだ。