ウインカーを静音化する #
APtrikes125のウインカーは「ピーピー」という大きなエラー音のような音がして不快だ。
まず間違いなく静音化が望まれるので、その方法を解説。
記事を書いておいてなんだが、終末DIY氏の動画を見れば用は済んでしまう。
その「エラー音」はウインカーリレーという部品から発されている。ウインカーリレーは運転席の下、バッテリーの左側にある。

ウインカーリレーには主に2極型(2ピン型)、3極型(3ピン型)の2タイプあるが、APtrikes125に搭載されているウインカーリレーは2極型(2ピン型)の方。

2極型(2ピン型)はB(入力端子)とL(出力端子)の二つの端子を持つ。

ウインカーリレーにはLEDバルブ対応のものと、そうでないものの2タイプあるが、APtrikes125標準搭載のものはLEDバルブ対応型のようだ。
APtrikes125のフロントウインカーにはG18(BA15s)という白熱球が使われているが、LEDバルブ非対応のウインカーリレーにLEDバルブを繋ぐと、点滅の間隔が短くなってしまう(ハイフラ状態)ことがある。
- 関連記事: 電球について
APtrikes125標準搭載のウインカーリレーはLEDバルブ対応型なので、フロントウインカーのバルブをLEDに交換しても点滅の間隔が短くなってしまうことはない。
- 関連記事: フロントウインカーバルブの交換
標準搭載のウインカーリレーのピーピー音を小さくする #
APtrikes125標準搭載のウインカーリレーの圧電ブザーはウインカーリレーの上に付いているので、上側にテープを巻くなどすると音が小さくなる。

標準搭載のウインカーリレーを改造して無音にする #
APtrikes125標準搭載のウインカーリレーの圧電ブザーを取り外すと無音化が可能だ。
そのためには、APtrikes125標準搭載のウインカーリレーを分解しないとならない。
ウインカーリレーのケースは外殻を成すケースにある3つの爪で閉じられている。開けるにはこの爪をどかして底板を取り出すことになる。

爪2つの方が外しやすいので、底板のそちら側を爪を外して端すれすれまでこじ開ける。

残った爪1つの方は固いので、マイナスドライバーでこじって抉り出す。

底板を取り出すと基板ごと抜けてくる。さらにその先に、外殻に配線で繋がれた圧電スピーカーがはまり込んでいるが、ただはまっているだけで引っ張ると抜けると思われる。


圧電スピーカーを引っこ抜いたら、根元から配線をカットして圧電スピーカーを取り外したら静音化の完了。

無音のウインカーリレーと交換する #
APtrikes125標準搭載のウインカーリレーを改造すれば、費用をかけることなくウインカーの静音化が可能だが、ケースを開けるのがいささか面倒で開ける元気が出ないという人もいるだろう。
その場合は、LED対応の無音の社外品のウインカーリレーと交換すれば手っ取り早く静音化が可能だ。
結果はAPtrikes125標準搭載のウインカーリレーを改造したものと全く変わらない。
- MADMAX ICウインカーリレー 12V 2ピン 汎用 LED対応 MM19-0276
APtrikes125標準搭載のウインカーリレーと互換性のある無音のウインカーリレーが買えるので……。

車体側のコネクタを抜いて差し替えるだけの交換作業で静音化が可能。

筆者が買ったものは取り付け用のフックが付いている向きが逆だが、配線が1回転捻られるだけなので問題はない。

カチカチ音のするウインカーと交換する #
エラー音のようなピーピー音も嫌だが、全くの無音だとウインカーの切り忘れが発生するから無音も嫌だという場合は、カチカチ音のするウインカーリレーと交換する手もある。

- キタコ(KITACO) LEDウインカー専用フラッシャーリレー 汎用 755-2409900

- キタコ(KITACO) コネクターセット 250型/2極(オス/メス)/1セット 汎用 0900-755-02005
ただし、カチカチ音がするウインカーリレーで、APtrikes125標準搭載のウインカーリレーとの交換だけで済むものが残念ながら存在しない。
アース(GND)への配線も要する3極(3ピン)型もある中、安価でAPtrikes125標準搭載のウインカーリレーと同じ2極(2ピン)型となると上掲のモデル、755-2409900に絞られるのではないかと思う。
上掲の755-2409900はAPtrikes125標準搭載のウインカーリレーと同じく2極(2ピン)型ではあるものの、コネクタの形が違う。

そこで755-2409900と互換性のある250型/2極のコネクターセットをいっしょに買ってハーネス加工する。

0900-755-02005はコネクタハウジングと一体化された構造になっている。

平形端子セットに入っている250型(一番大きいやつ)と同じ端子幅、端子厚なので、平形端子セットを持っていれば変換ハーネスを作ることができる。

- 平型端子セット 480個 金色のオス/メス セット 110型 187型 250型 絶縁スリーブ カバー付き 接続 圧着 ファストン 端子 コネクター 自動車 バイク スピーカー
しかし、筆者が持っている平形端子セットに入っているメス端子は抜け防止のポッチが強力で、挿すとなかなか抜けなくなってしまうこと。そして0900-755-02005の端子はハウジングの中なので、挿したら最後、そのまま抜けなくなってしまう可能性があるので、平形端子セットのメス端子を使うのは避け、755-2409900といっしょに買ったキタコのコネクタセットのものを使うことにした。

APtrikes125標準搭載のウインカーリレーの端子もまた、250型と互換性がある。こちらは平形端子セットの250型オス端子、キタコのコネクターセットのオス端子のどちらでも使えるが、キタコのコネクターセットのオス端子の方が長さがあるのでそちらを使うことにした。

話がややこしくなったが、変換ハーネスを作るにはキタコのコネクターセット1つあれば足りるということだ。
0900-755-02005の端子配列は以下のようになっている。

入力端子はB、出力端子はLにつなぐ。

車体側のハーネスは、黒い配線の方がB(入力端子)、白い配線の方がL(出力端子)だ。

配線はエーモンの0.75SQのダブルコードを使った。赤をB(入力端子)、黒をL(出力端子)として扱うことに決めた。
- エーモン(amon) ダブルコード 0.75sq 6m 赤/黒 3467
端子の配線への圧着にはSN-48Bを使った。
- アイウィス(IWISS) 同時圧着ペンチ ラチェット式 ファストン端子 0.5-1.5mm2中型端子対応 SN-48B

ハーネスはこのような形に仕上げた。下に垂れるとドライブシャフトに巻き込まれるため、できるだけ短い方がいい。

755-2409900をそのまま取り付けると、固定穴が横を向いているため、APtrikes125の取り付けスペース的に都合が悪い。
そこで筆者は取り付け用のラバーショックを3Dプリンターで作成した。3Dプリンター用のデータは以下で公開している。
- KITACO 755-2409900 Rubber Shock for APtrikes125

3Dプリンターが使えない場合は、結束バンドを4本使って取り付けるといいだろう。

ハーネスができたら元々のウインカーリレーを外し……。

コネクタを差し替え……。

新しいウインカーリレーを元の位置に固定するだけだ。

カチカチウインカーリレーの動作音 #
何にも遮られないので、動作音はかなり大きめだ。音量を小さくしたかったら、上面にテープを貼るなどするといいだろう。
ちょっと音量を絞るためにミュートキャップを作成した。公開データに追加しておいた。


