車中泊をする

車中泊をする #

APtrikes125は屋根付きで、サイドカバーも取り付けると雨風がしのげるために、車中泊を考える人もいるだろう。

しかし、長さが足りず、普通にやろうとすると以下の動画のように足を左右に開いて床に落として寝ることになる。

このことの問題は、足を開くことになるので、普通の寝袋が使いづらいことだ。

ちょっとした休憩なら動画のやり方で全く問題ないと思うが、車中泊となるともう少し快適性を追求したくなる。

フルフラットシート化改造 #

筆者は過去に以下のような改造でリアシートの背もたれを外せるようにした。

外した背もたれをハンドル下に嵌め込むと、フルフラットシートが実現することに気づいた。

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そこで、外した背もたれに足を取り付けて、そこの位置に固定できるようにすることにした。

運転席の座面に高さを合わせると、足の長さを40cmにするとちょうどツライチになる。

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あまり追加の装備を大仰にしたくなかったので、直径19mmのアルミパイプを足に使うことにした。

東急ハンズ渋谷店に長さ2m、直径19mmのアルミパイプが1,400円程度で売っていることを知っていたので購入。

パイプカッターで40cm x 4本切り出し、ゴム足と後述するパイプソケットとの間に、適当な摩擦が生じるようにするパーツを3Dプリンターで作成し、取り付けた。

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リアシートの背もたれに直径19mmのパイプを立てるのには、以下のパイプソケットを採用。

  • uxcell ステンレスポールソケット フランジロッドホルダー ブラケットサポート 19.5 mm直径 ネジ付き 浴室クローゼットカーテン用 4セット ブラック

パイプソケットを四角(よすみ)に取り付けた。この状態でも干渉の問題はなく、もちろん元の位置に戻すことができる。

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足を差し込むと以下のようになる。適当な摩擦が生じるようにするパーツの効果で、このまま引っ繰り返しても、足がスッポ抜けることはない。

パイプソケットにネジ穴が開いており、ネジで固定することもできるが、差し込むだけである程度固定されるようにした方が使い勝手がいいはずだ。

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足を立てたリアシートの背もたれを所定の位置にセットした。

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背もたれを外した分、縦方向のキャパシティが増えているのもミソだ。

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縦方向のキャパシティは、中央の突起を外すとおおよそ160cm。

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左右幅は90cmほどだ。

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実際に寝てみると #

身長170cm弱の筆者が寝てみると、セットしたリアシートの背もたれのおかげで足の置き場に困らない。

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頭をリアシートの端に逃して、若干弧を描くような体勢になると……。

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ほぼほぼ足が伸ばせる。リアシートの端に枕を置けば完璧だ。

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これはもう車中泊仕様といっても過言ではないはずだ。

寝具考察 #

寝るのは運転席、リアシートだったものの上なので、最低限のクッション性は確保されており、多少の段差はあるが耐えられる範囲だと感じた。

まず必要なのは寝袋だろう。ほぼ水平に寝られるようになったために、普通の寝袋が利用可能だ。

より快適性を高めたい場合は、下にマットを敷くことを検討することになる。

寝るスペースは160cm x 90cm(リアシート部分の幅)なので、それにフィットするマットとなるとかなり限定される。

oxtos(オクトス) コンフォート エアマット OX-126 (150cm)というマットが最右翼。

LOGOSの40コンパクトセルフインフレートマット・SOLO 72884100という製品は、長さが125cmでこれも無理なく使えそうだ。

  • ロゴス(LOGOS) (高密弾力)40コンパクトセルフインフレートマット・SOLO 72884100 グリーン キャンプマット アウトドア 厚さ40mm

120cmのCAPTAIN STAG インフレーティングごろ寝マットはとにかく安い。これで十分かも?

  • キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) キャンプ用 エアーマット インフレーティングごろ寝マット

このほか、好き嫌いはあると思うが、あえて長いマットを選び、余った部分を折り返して傾斜を付ける(上半身を高くする)のも具合がよさそうだと感じた。

上半身を上に逃す効果で縦のキャパシティが稼げ、真っ直ぐ寝られるかもしれない。

仕舞寸法が嵩張るが、折りたたみタイプも一考の価値がある。余った部分を折り返す使い方もできるし、邪魔なら途中で切ってしまうこともできる。

  • キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) キャンプマット フォームマット 【EVA/シングル/ダブル】 【IXPE/シングル】 M-3318/UB-3001/UB-3078

膨らませるのが大変で持ち歩きには向いていないと思うが、逆流性食道炎対策のエアークッションを使えば身長の問題は解決できそうだ。仕舞い寸法はかなり小さくなるようだ。 最近は高性能で小型の電動ポンプが流通しているので、電動ポンプとセットなら運用は現実的だろう。

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  • 逆流性食道炎 枕 エアーウェッジクッション セット(脚上げ枕付き)| 背もたれ クッション ベッド/逆流性食道炎対策/三角枕 洗えるカバー付き | 角度調節可能 空気入れ式 133×46×50cm

枕はたくさん選択肢があるが、インフレータブルタイプで、洗濯できるカバー付きのものがよいのではないか。筆者は枕がないと寝られない。

  • Hikentureキャンプ 枕 【超軽量・空気逆流防止弁】 コンパクト キャンプ まくら カバー付き エアーピロー アウトドア 枕 防滑処理 キャンプ用枕 エアピロー 空気枕 エアー枕 携帯枕 コットン 収納袋付き 車中泊 ツーリング

虫対策 #

夏季は虫対策も必要だ。1人用の蚊帳が売っているのでそれを使う。ぴったりサイズはなく、ちょっと大きめになってしまう。

注意点は、底が抜けている、底がないタイプの蚊帳が交じっていること。底があるタイプを選ぶ必要がある。

室内に補強の柱を左右に渡している人が多いと思うが、蚊帳はそこに吊るのがいいだろう。

  • Bonarca 蚊帳 テント 一人用 底付き 屋外 虫除け カヤ かや モスキートネット ソロ シングル 1人用 キャンプ アウトドア メッシュテント インナーテント 黒 緑 ブラック カーキ グリーン 収納袋 ペグ 付き (ブラック)
  • Kadahis 蚊帳 アウトドア モスキートネット キャンプ用蚊除け網 超軽量携帯式テント 高密度 持ち運び便利 1人用 収納ポーチ付き (グリーン)
  • MUXSAM インナーテント 1人用 蚊帳 モスキートネット 超軽量 メッシュテント 通気性 設営簡単 キャリーバッグ ペグ付き ソロ キャンプ アウトドア用品

防寒 #

冬季はハイスペックな寝袋や、ポタ電から電源を取っての電気毛布で寒さを凌ぐことになるか。

NANGAの600DX辺りの寝袋があれば、まず凌げるはずだ。

  • ナンガ(NANGA) ×3ten 別注 シュラフ 超撥水 オーロラテックス 600DX カーキ 特注カラー

筆者は以下のガスファンヒーター・風暖を持っているので、それも選択肢になる。各種安全装置が付いており、またAPtrikes125は気密性が低いので大丈夫だとは思うが、一酸化炭素中毒に注意する必要がある。

  • Iwatani イワタニ カセットガス ストーブ 発電する ファンヒーター 手軽に持ち運び ポータブル タイプ NEWモデル 風暖 温風式 グレー
  • https://amzn.to/3Zpi7Ea

筆者は今冬購入した以下の小型FFヒーターの利用も検討している。一酸化炭素中毒の危険性は低いが、300度を超える高温になる排気管の扱いが面倒だ。

  • Jieoto 1000W ミニトラック駐車ディーゼルヒーター 自動定温、リモコン可能 (12V)

暖房を使うこと自体にこだわりがなければ、ハイスペックな寝袋を用意するのが簡単で安全だろう。

エアマットと蚊帳の設営テスト #

所有のエアマットと蚊帳を使ってみたらどうだろうか? ということで設営テストをしてみた。

使ったのはモンベル U.L.コンフォートシステムエアパッド150と中華蚊帳だ。どちらも終息品となっている。

  • モンベル(mont-bell) マット U.L.コンフォートシステム エアパッド150 オレンジブリック OGBR 1124320
  • Lixada 超軽量蚊帳 ワームミツバチ 防虫ネット屋外昆虫 グリッドガード アカウント キャンプテント

たまたま持っていたエアマットがサイズびったりのものだった。どちらも仕舞い寸法が小さく軽量で、リアシートの背もたれを取り外しできるようにしていれば、その後ろに収納できるサイズだ。

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U.L.コンフォートシステムエアパッド150はまだ新品のアウトレットが販売されている。中古品も流通している。150cm以外にもサイズ違いがたくさんある点に注意。

蚊帳の代替品は以下だ。細かい仕様が異なるが、ほとんど同じ製品のように見える。

  • MUXSAM インナーテント 1人用 蚊帳 モスキートネット 超軽量 メッシュテント 通気性 設営簡単 キャリーバッグ ペグ付き ソロ キャンプ アウトドア用品

とりあえず、エアマットを真っ直ぐ置いてみた。150cmなのでピッタリのサイズだった。

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足を真っ直ぐ伸ばすために対角線上に置いてみた。

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その上に寝てみると、前出のようにほぼ足を伸ばして寝ることができる。寝心地としては全く問題なく、少し飛び出す運転席の肘掛けの存在や、少しある段差も気にならなくなった。

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エアマットを蚊帳の中に入れてみた。蚊帳の長さは2mとなっているが、サイズのフィット感は上々だ。

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張り縄をかける位置が重要で、できるだけ上下から引き裂くような感じにしたいが、場所が難しい。後ろ側については、ルーフを固定しているナットに金具を追加し、ロープをかけられるようにするとよさそうだ。

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前側は補強のパイプを渡してあれば、それにかけるのがいいだろう。

寸余りの分は足元に寄せたが、膨らませて使うものではないため、余っていても特に問題ない。冬季、暖房を置く場合に接触しないかどうかに注意する必要があるかもしれない。

そのことを考えると、余った分は頭側に寄せた方がいいということになるか。

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