キャンパー アルトピアーノ(CAMPER ALTOPIANO)情報

車内ハンモックで宿泊定員を拡張

キャンパー アルトピアーノ(CAMPER ALTOPIANO)の就寝定員は大人2名だ。

ベッドモードでのベッドの長辺は2mたっぷりあり、平らなベッドを作り出すREVOシートのおかげで定員内では快適に就寝可能。

しかし、子供のいる家庭ではキャンパー アルトピアーノ(CAMPER ALTOPIANO)の就寝定員を打破したいと思うのではないだろうか。

ちょっと誤差があると思われるが、ベッドモードの床の寸法を採寸した。図の上がリアゲート側。図の下が運転席側だ。運転席は図の外になる。

図中の最大幅となる138mmはベッドマットの外にはなるが、スライドドア内側、窓ハンドル先端までの幅だ。後述の子供を横に寝かせたときに、足先や頭頂が出ても問題ない範囲として記載した。

2人以上の就寝定員が必要なケースに対して、販売元はルーフテントの使用をオプションとして提案している。

ルーフキャリアにタープポールを取り付ける」で書いた通り、筆者は立体駐車場の利用を諦めたくないため全高を2.1m以内に収めたいという考えを持っているが、ルーフテントを装着すると収納状態でも確実に2.1mを超えてしまう。

ルーフテント以外で就寝定員を増やす方法はないだろうか?

πの字に寝る

大人2人が身長170cm以内、子供の身長が138cm程度までなら、子供がスライドドア付近に車体に対して横向きに寝て、π(パイ)の字のようにレイアウトすると3人同時に寝ることは可能だ。

運転席にイレクターパイプで組んだベッドを置く

身長130cmぐらいまでなら、運転席、助手席の上にイレクターパイプで組んだベッドを置き、そこに寝かせる手も使えるだろう。

ベッドを作ると130x42cm程度の寸法になるはずだ。

真ん中にあるサイドブレーキが邪魔になるので、それを避ける構造のベッドであることが必要になってくる。

Webで検索している時に、別車種で実際にやった事例を見かけた。

運転席、助手席横には肘置き兼ドアのグリップの出っ張りがあり、スライドドア付近に横向きに寝かせるより取れる就寝スペースは小さくなる。

車体後部のカウンターに板を渡す

車体後部のカウンターに板を渡す選択肢もあるだろう。

就寝スペースが比較的広く取れる。子供の身長が145cmぐらいまでなら寝られそうだ。

幅は最大100cm程度取れる。

子供が先に寝て、大人が寝るまでにタイムラグがある場合、大人2人が座ってくつろげるスペースが、幅が広い側(スライドドア横にはカウンターがないため)に取れるメリットもある。

しかし、それなりの強度の板を渡す必要があり、転落防止の措置も必要になって装備が嵩張りそうなので、まだ試してはいない。

この写真を見ていて思い付いたが、テーブルをベッドの床板として使うやり方は有効そうだ。

テーブルを支えるフレームを、左右のアルミフレーム間に渡して固定するわけだ。

テーブルの長さが足りない分だけ新規に板材を用意すればいいから、追加装備が最小限で済む。

パイプだとパイプカッターで容易に切断が可能なので、パイプを使うのが良さそうだ。

アルミフレームには、先入れナットを左右それぞれ二つずつ追加しておく必要があるだろう。

アルミフレームにベッドフレームとなるパイプを固定するアタッチメントは、筆者の場合3Dプリンターで作ってしまうことになる。

天井左右のサイドバーと左右のアタッチメント間に転落防止のネットを張れば、転落対策もOKかもしれない。

汎用品で済ますなら、パイプをどう出し入れするかという問題はあるが、以下のような軸受があると何とかなるかもしれない。

車内にハンモックを吊る

大人2人+子供1人の就寝定員が欲しかった筆者が今回取った手段は、車内にハンモックを吊るすというものだ。

そのためもあって、運転席側にもアシストグリップを取り付け、サイドバーを取り付けた。

肝心の車内に吊るすハンモックだが、チケット ザ ムーンから子供用のハンモックが販売されていて、これが使えそうではある。

逆を言うと、かなり探したがこれぐらいしか選択肢がないようだ。

筆者は体重を四点に分散し、なおかつハンモックの下の空間もできるだけ確保したい考えからこれを使わず、自作することを選んだ。

自作といっても、自らの手は一切汚さなかった。

Amazonで売っている適当なサイズのレジャーシートと、100円ショップ・セリアの手芸コーナーで売っているPPテープ(1.5m)を買い、近場のスーパーにコーナーを構えていた、洋服仕立て直し業者に縫製作業を依頼しただけだ。

100cmx140cmのポリエステル製レジャーシートを買ってみたが、子供用のサイズとして、また車内吊り用としてはぴったりだった。

これの四隅にPPテープをループとして取り付け、車内ハンモック化するという算段だ。

依頼した業者はGoogleマップで「洋服仕立て直し業」というキーワードで検索し、近場を当たっただけで、このような特殊な作業を受け付けることを条件に探したわけではない。

ただ、洋服仕立て直し業でも工場に出すだけの窓口チェーン店で、店内にミシンがないようなところは避けたかったため、店内にミシンがあることがWeb上で確認できるか、行ってみて設備があることを判断材料にした。

筆者が実際に作業を依頼した店は「おしゃれ工房ラヴィ 三軒茶屋とうきゅう店」だ。

このお店では、1箇所縫うごとに500円。筆者の場合はPPテープでレジャーシートを挟んで両側から縫ってほしいと依頼した関係で追加の100円がかかり、1箇所600円、四隅合計で2,400円といった感じの作業料金、1週間後の引き渡しになった。

依頼時のやりとりはすぐにこちらの意を汲んでくれ、スムーズに行き、品質にも満足できた。

仕上がりは以下の通りだ。丈夫に、また綺麗に縫製されて全く問題ない。

個人的に、こうやって欲しいものを獲得できたのはブレイクスルーといっていい出来事だった。

これを車内に吊るすには別途ストラップが必要だが、Amazonで2本セットのポリエステル製荷締めベルトを2組買っただけだ。ワンタッチで着け外しできるバックルが付いていることを条件に探したのが以下のものだ。

これを前側は運転席、助手席脇のアシストグリップに。

後ろ側は、はめ殺しの窓の上にあるネジ穴に取り付けたサイドバーのステーに引っ掛けてハンモックを吊るした。

空荷の状態ではこのような感じになる。まだストラップを短くする余地はあるが、そうすると上体を起こしての乗り降りがやりにくくなりそうで、今のところこのぐらいにとどめている。

子供が乗った状態ではこうなる。かなり下に迫ってきているが、一応、下のベッドで大人が二人寝るのに支障はない。

車体先頭方向に寄って位置するので、後ろ側のカウンターを外せば、車体後端側に大人が座れるスペースが残る。

まだ実際に宿泊に使ってはいないが、感想を求めたところ「多分寝られそう」と言っていた。近日宿泊の予定があるので、後でレポートを追記しようと思っている。

強度面では、ポリエステルのレジャーシートが破けることはないと思うが、ツートンカラーの2枚の生地をつなぎ合わせているところがほつれてきそうで若干心配。その半面防水性があるので、おねしょをした際の貯水池になるメリットがあるとも考えた。

もしこの記事を参考に車内ハンモックを作る場合は、防水性があり、なおかつ継ぎ目のないレジャーシートを使うのがおすすめだ。

Last updated on 17 Sep 2021
Published on 17 Sep 2021