キャンパー アルトピアーノ(CAMPER ALTOPIANO)情報

ルーフキャリアにタープポールを取り付ける

キャンパー アルトピアーノ(CAMPER ALTOPIANO)のキャンプ場でのサイトの設営において、最近は純正オプションにもラインナップのあるカーサイドオーニングを利用したい思いがある。

純正オプションに設定されているのはYAKIMAのスリムシャディー(2,000mm x 2,000mm)。

タウンエースにARBの2,500mm x 2,500mmのオーニングを取り付けている事例も見かけたことがある。

2,500mmが恐らく限界の長さだろう。

筆者はサイドオーニングの取り付けを土俵際で踏み止まっている。

なぜ一思いにいかないかというと、一つには全高を2,100mm以内に収めたいからだ。

なぜ全高を2,100mmに収めたいか

市街地内にある大型ショッピングセンターやスーパー温泉などにある立体駐車場は大概ヘッドルームが2.1mとなっている。

それ以上の高さがある車だと、立体駐車場を利用できない。

立体駐車場がある地域の駐車場事情は大概良くなく、立体駐車場が使えないとなると課される制約が大きいと感じる。

立体駐車場の存在がまれな地域に住んでいる場合はあまり気にならないかもしれないが、筆者が住まう地域は立体駐車場の巣のようなもので、そういうわけにいかない。

ライトキャンパーとしてキャンパー アルトピアーノ(CAMPER ALTOPIANO)を選んだのは、普段使いと旅用を1台で済ませたいためでもあるし、そこは譲れない。

オーニングはベースキャリアの上に取り付けることになるので、高さ的に結構嵩んでしまう。

キャンパー アルトピアーノ(CAMPER ALTOPIANO)の全高は1,930mm。

元々のルーフが高いので、2,100mmまで170mmしか猶予がなく、ここにオーニングを収めるのは難しい話となる。

全高2.1mを超えた世界

ハイエースのスーパーロング・ワイドボディのバンコンを所有し、それで普段使いもこなしているというあるキャンピングカービルダーの営業の人に、立体駐車場事情を聞いたことがある。

ちなみに、ハイエースのハイルーフの全高は2,240mm〜2,285mmだ。

ハイルーフ車は立体駐車場が使えず、例えばIKEA港北に行こうとするならIKEAの駐車場は使えず、隣のコーナンの駐車場を使うと言っていた。

その不便は筆者には許容できない。この話を聞いてハイルーフ車から急速に心が離れ、潔く諦められた。

伸縮式タープポールでお茶を濁す

筆者のキャンパー アルトピアーノ(CAMPER ALTOPIANO)には、以下のベースキャリアが付いている。

これを装着した際の全高が1,963mm。バーとルーフの最小隙間が30mm。

これにオーニングを取り付けて実際に2,100mmを超えるかどうかは定かではないが、何分巨大なシロモノなので失敗したときに目も当てられない。

そこで、物は試しとベースキャリアに伸縮式のタープポールを取り付けることにした。

といっても、そんな御誂え向きのものが売っているわけではない。伸縮式の物干し竿をベースキャリアに取り付けてしまおうということだ。

伸縮式の物干し竿を取り付けるに当たっては、所有のDDタープ 4x4(4,000mm x 4,000m)を流用することを目論んでいた。

サイドオーニングという形を取っている限りは得られない広さなので、伸縮式のタープポールならではとなって痛快だからだ。

最初はAmazonで伸縮式の物干し竿を買おうとしたが、中国製が席巻していて、強度に信頼が置けない評価のレビューが多いことと、必要な4,000mmに満たない長さのものが多かったため、Amazonでの購入はやめ、行きつけのホームセンター、DCMくろがねやで物色。

DCMのプライベートブランド品で、ステンレス、パイプ径φ25/φ29mm、伸縮2.2m〜4m、耐荷重11kgのものがあったのでそれをチョイスした。1,000円せず買えたと思う。

別のホームセンターでも同様のスペックの国産品があったので、もし実行する場合はホームセンターで探した方がいいだろう。

伸縮式の物干し竿のベースキャリアへの固定

こういう志向である以上、全く全高を上げずに取り付けるのはどうだろうか? と以下のようにベースキャリアの下にぶら下げるように取り付けた。

そもそもが1,930mmのルーフ高なので、タープの取り付けのために伸ばせる手の限界というのもある。

伸縮式の物干し竿のベースキャリアへの固定は、ホームセンターで金物を物色した。

3Dプリンターでφ29mmの短いパイプと、幅32mm、高さ23mmのベースキャリアのバーの短いモックを作って、ホームセンターでそれを当てがいながら探したのが以下のUボルトとジョイント金具、ナイロンナットだ。

構造上締めれば締めるほどジョイント金具が曲がってきてカッチリとナットが締められないため、ナットの緩み止めのために、さらに以下のようなものを用意した。

3Dプリンターで作ったナット緩み止めパーツと、耐光・耐熱タイプの30cmの結束バンドだ。

3Dプリンターで使えるSTLファイルを以下に掲載したので、プリントできる人は使ってみてほしい。

フィラメントはRepRapperのPETGを使用。2021年8月の猛暑を耐えた。PETGは紫外線に強い。

ベースキャリアの間隔をできるだけ広げ、縮まった状態の伸縮式物干し竿の両端をサポートするようにし、用意した金物で固定。ナット緩み止めパーツを使う関係でダブルナットにした。ベースキャリアと物干し竿との間には、滑り止めのシートを巻いた。

ナットの締め具合(角度)を調節してナット緩み止めパーツを被せた。

ナット緩み止めパーツの穴に結束バンドを2本通して締めた。どちらか一方が切れてもナット緩み止めパーツは外れないフェールセーフを気取った。

タープの張り方

DDタープ 4x4を実際に張るとどんな感じか?

伸縮式物干し竿を最大長まで伸ばし、ストレッチコードをポールに巻き、そこにタープのアタッチメントポイントに付いているループを引っ掛けた。

タープの一辺に角を入れて五つのループが付いているので、それを全部使った。フックに使われている針金の端がボディに当たって傷を付けそうなので、何らかのロープワークで処理した方がよさそうだ。着け外しでフックの端のキャップも外れてきてしまう。

筆者は使ってしまっているが、ストレッチコードはちょっとおすすめできない。代替品が見付かったらここに書いていく。

この張り方では車体とタープの間には隙間が開くので、雨の日にスライドドアを開きっぱなしにするのは厳しいかもしれない。

4m x 4mの大きなタープなので、タープ下の空間は大分余裕がある。

晴れの日に日陰を作る用途ならまずまずではないだろうか。

ルーフの上を通して、反対側に張ってみた。この張り方だとタープの端と車体の間の隙間は問題にならない。

ルーフとタープとの間に空間ができ、ルーフが直射日光を受けないようになるので、夏の車内の暑さの緩和が期待できる。

といっても夏の昼間に車内にいる人などいないだろうが、この張り方をしている人によると、昼間の間の車体への蓄熱が夜放出されることによる暑さが大分緩和されるそうだ。

タウンエースの全幅は1,665mm。タープが4,000mmなので、ルーフの上を通した分長さは減って単純計算で軒下は2,335mmになる。

普通に使う分にはこれでも特に困らなかった。

車にタープを固定することには設営後に移動できなくなるデメリットが生じる側面もあるので、無理してこのようなスタイルにする必要もないとは思う。

サイドオーニングはその点自立式で、設営も撤収もかなり簡単にできるので、車に一体化させる意義は大きいわけだ。

Last updated on 28 Aug 2021
Published on 28 Aug 2021