10年愛用のヘッドフォンSENNHEISER HD25-1の部品交換をした
2016/12/20
価値ある情報をユーザー視点で発信するブログ
2016/12/20
もくじ
ひとりぶろぐのmoyashi (@hitoriblog) です。
習慣化したランニングと関係して、最近はヘッドフォンのリフレッシュキャンペーン中w
ひとりぶろぐ » 10年愛用のヘッドフォンKOSS PORTAPROのイヤーパッド交換
KOSS PORTAPROと同時期、10年ぐらい前に買ったSENNHEISER HD25-1。
音が籠ったり、ハウジングが鳴って音にイロが付いたりと、音質面では密閉型はオープンエア型に劣るという通説を覆した密閉型ヘッドフォンの名機。
遮音性が高いという密閉型の長所はそのままに、シャキシャキ激しく歯切れのいい音がするHD25-1は、電車通勤にピッタリ。得意とするジャンルはKOSS PORTAPROとほぼ同じで、ロック、ポップ、電子音楽といった辺り。「漢のヘッドフォン」と言われたりします。
個性のあるヘッドフォンは、年月がたっても存在感が薄れないですね。30年弱の歴史があるKOSS PORTAPROよりは登場は新しく、それでもHD25は、発売から20年以上経過してなお現役。
今はHD25-1 IIというマイナーチェンジモデルが販売されています。HD25-1 IIには、今回僕が取り寄せたベロア地のイヤーパッドが最初から付属しているそうです。
HD25-SP2という廉価版が出ていますが、今買い直すとしてもやっぱりHD25-1 IIでしょう。
そんな愛用のHD25-1ですが、最近急にスポンジ部分がモロモロと崩れて、カスが出るようになってしまいました。そういえば、少し前ぐらいから、耳に謎の黒いカスが付着していたのですが、HD25-1が出所だったということでしょうか。(続きは[Read More]から)
そこで、交換用のイヤーパッドを注文。純正の交換用イヤーパッドには、工場出荷時同様のレザーのものと、起毛のベロア素材のものがあります。
今回はベロアのものを用意。
レザーのものの方が安いのですが、気分を変えたくてベロア素材のものを選択してみました。
イヤーパッドがそろったところで、交換のために元のイヤーパッドを取り外しします。イヤーパッドは端のビニールの部分がハウジングに引っ掛けてあるだけなので、下掲の写真のようにこじるとすぐ外れます。特に、何か爪で引っ掛けたり、接着剤で止めてあったりはしません。
簡単に外れました。
イヤーパッドを外したら、ドライバの辺りにモロモロになったスポンジがこびりついていたので、ブロワーやブラシでクリーニング。
クリーニングを済ませるとキモチイイ!
外したスポンジ板。どういう仕組みでこうなるのだか分かりませんが、真ん中だけモロモロになって穴があいてしまっています。僕の耳からスポンジをモロモロにしてしまう、moyashi汁が分泌されているとでもいうのでしょうか。
新しいイヤーパッド。イヤーパッドと、スポンジの丸い板から成ります。
スポンジ板の扱いに困りました。
いろいろ試した結果、このようにスポンジ板をイヤーパッドに入れてからハウジングにはめていくとうまくいきました。
自転車のリムにタイヤをはめていくがごとく、1周グルリとイヤーパッド端のビニールをハウジングにかけていき、最後はイヤーパッドの内側の穴から先の丸い箸を突っ込んで、イヤーパッド端のビニールを押し出しました。
接着剤や爪などは使わないので何度でもやり直せて気楽です。
丸いスポンジ板だけがダメになっていたので、元々付いていたイヤーパッドはまだ使えます。スポンジ板を交換しさえすればいいので、代替品はどこかで安価に入手できるかもしれません。
ともあれ、レザーからベロアになったイヤーパッドは、耳ざわりが気持ちいいです。
今回は必要ありませんでしたが、ヘッドパッドの部品も単体で入手できます。ロングセラーモデルだと、部品の入手が容易なのがいいですね。
イヤーパッド交換が済んだところで、今度はケーブルの交換です。
ここ数年、接触が悪くなっており、左側のドライバから音が出なくなることが多くなっていました。ハウジング上のプラグのところを触ると直るので、それでしのいでいたわけです。また、ステレオミニプラグが錆びて光沢を失っており、こちら側からもガリノイズが出る有様。
そこで、交換用のケーブルを用意。純正のケーブルも入手できますが、正味の話あんまり品質がよくありません。ケーブルは固いし長いし、金メッキでもないので経年劣化で今回の接触不良のような症状が発生するに至ってしまうものなのです。
サードパーティーからいろいろな種類の交換用ケーブルが発売されていますが、今回はオヤイデ電気のHPC-HD25を選択。
いろいろな色が選べますが、純正の雰囲気を維持するため、黒を選択。
HPC-HD25でも、シルバーだけはシールドにOFC編組が使われているので、好事家はシルバーを選ぶようですが、そんな変わらないっしょ……。
だいぶ長いこと廃番となっていたはHPC-HD25がHPC-HD25 V2に刷新され、精密導体「102 SSC」を採用。以前はシルバーのシールドだけにOFC編組が使われていましたが、今回は全色同仕様のようです。
純正のケーブルより柔らかく、扱いやすい。端子は金メッキ! 現行のHD25-1 IIは、ステレオミニプラグが最初から金メッキだそうですけどね。
HD25-1はメンテナンス性がよく、イヤーパッドも基本的に工具なしで交換できましたが、ケーブルもまたプラスのドライバ1本で取り外せるようになっています。はめ殺しや接着剤、溶着といった不可逆な手段で固定されていたりはしません。修理が考慮されていない構造のヘッドフォンがほとんどですが、HD25-1は、音質のみならずサステイナビリティに配慮した構造になっており、好感が持てます。
ネジを外したら、右側のハウジングに刺さっている赤いプラグ(R)を外し、ヘッドバンドの溝、ケーブルガイドにはまっているケーブルをペリペリと外していきます。左側のハウジングに刺さっている黒いプラグ(L)も抜けば、ケーブルの取り外しは完了!
右が純正ケーブル。左がオヤイデ電気HPC-HD25。しなやかで、丸めてもおとなしくしているHPC-HD25に対し、固くて暴れる純正ケーブルw
短いケーブルがR、長いケーブルがL。HPC-HD25を左側のハウジングのプラグから取り付けていきます。プラス・マイナスを確認し、プラグを挿入します。太い方がCOLD/マイナス、細い方がHOT/プラス。LもしくはRと書いてある方が内側になります。
ケーブルをヘッドバンドの溝、ケーブルガイドに沿って押し込む。
右のハウジングにもプラグを挿入。ハウジングの中央に元々使われていた固定用部品と共にケーブルをネジ止め。ここで強く締め過ぎるとネジ穴がバカになってしまうので注意。
ハウジング部分の端子比較。上がオヤイデ電気のHPC-HD25。下が純正。HPC-HD25の方は金メッキがしてありますし、形状もしっかりしています。
ステレオミニプラグの比較。上がオヤイデ電気のHPC-HD25。下が純正。HPC-HD25の方は金メッキしてあります。純正は金メッキなし。錆びて光沢を失っています。樹脂部分はHPC-HD25の方が細くなっています。
イヤーパッド、ケーブルの交換で生まれ変わった10年もののHD25-1! ベロア地のイヤーパッドにしたので装着感が向上。
ケーブル交換で接触が悪い問題、ガリノイズは完全に解消して、ノンストレス!
純正はケーブルが長くて三つ編みにして長さを短く調整しましたが、HPC-HD25の1.2mという長さは、ちょうど三つ編みで調整した長さと同じぐらいで使い勝手が向上。
HPC-HD25のステレオミニプラグは純正より細いので、このようにiPhoneにバンパーを取り付けていても干渉しなくなりました。まさにパーフェクトな仕上がり!
では、次回10年後にお会いしましょう!