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Appleの新開発言語「Swift」がオープンソースで公開、Linux版も

      2015/12/05

「Swift」がオープンソースで公開

apple_swift

2015年6月開催のWWDC2015(開発者向けのカンファレンス)での予告通り、Appleが新開発言語「Swift」をオープンソース化し、GitHubで公開しています。

GitHubにはメインの「swift」、そしてSwiftの継続的な進化を追跡するための「swift-evolution」の二つのリポジトリが開設されました。

Swiftは、これまでのAppleの開発言語、Objective-Cに取って代わるものとして2014年6月のWWDC2014で公開、以来シェアを伸ばしてきています。開発者向けの情報交換サイト、Stack Overflowで行われたアンケートで、Swiftは最も愛される言語に選ばれています。

モダン、安全、高速、インタラクティブ」を特徴としており、開発の生産性を上げるものとして歓迎されています。

ライセンスはApache License 2.0 + Runtime Library Exception

公開されたソースコードのライセンスはApache License 2.0。その末尾に「Runtime Library Exception」が追記されています。

Swiftを使ってコンパイルされたバイナリにはSwiftのランタイムライブラリが埋め込まれますが、そのバイナリはライセンスの適用を免除されるという内容です。

つまり、Swiftを使用する開発者は、バイナリ含め自分のプロジェクトに独自にライセンス宣言することができるということになります。

Tech Crunchは以下に引用するように報じていますが、

Swift言語を利用して開発を行った場合、アプリのパッケージ・マネージャーを含むすべてのソースコードが公開され、自由に編集、コンパイルできなければならない

出典: 速報:Apple、 Swiftプログラミング言語をオープンソース化 | TechCrunch Japan

Apache Licenseが要求するのは、ユーザーがそのソフトウェアにApache Licenseのコードが使われていることを知らせる文言を入れることだけで、頒布される二次的著作物が同じライセンスで提供されたり、フリーソフトウエア、オープンソースソフトウェアとして頒布されることを要求しませんので、誤訳のようです。

(続きは[Read More]から)

Swift専用サイト Swift.org を開設

Appleは専用サイトSwift.orgを併せて開設しています。

Swift.orgでは、各種ドキュメントが読めるほか、OS X用、Linux用のバイナリリリースがダウンロードできます。開発コミュニティへの導線もあります。

OS X用のバイナリの動作には、OS X 10.11 (El Capitan)、Xcode 7.2 (プレリリースバージョンを含む)が必要。

Linux用のSwiftのバイナリは、Ubuntu 15.10向け、Ubuntu 14.04向け(いずれも64bit)の2種類存在。clangをインストールした後、tarballを展開してパスを通すだけで使えるようになっています。ただし、添付されているのは標準ライブラリだけなので、AppleプラットフォームでのSwiftのように、UIを駆使したアプリケーションの開発はできません。

なお、Swift.orgで公開されているOS X用のSwiftはApp Storeにsubmitするソフトウェアのビルドには使用できず、そのためにはXcode付属のSwiftを使う必要があります。このバージョンは、現時点ではXcodeのPlaygroundに非対応となっています。

オープンソース化でもたらされる変化

Swiftのオープンソース化でコミュニティからの成果を取り入れられるようになり、Swiftの開発がスピードアップし、高品質化を助けることになるでしょう。

これまでSwiftはOS X上での使用、ターゲットはAppleプラットフォームに限定されていましたが、様々なOSで使われるようになるはずです。

基本的にはコンパイル言語のSwiftですが、Python、Rubyなどと同様にインタプリタとしても使うことができ、スクリプトをコンパイルすることなく実行できます。使える環境が増えることで、Python、Rubyなどと同様のLightweight Language的な使い方をされるようにもなるかもしれません。

FreeBSDへのポート

早速、FreeBSDにポートされました

iOS用のSwiftインタプリタの登場に期待

一番現実的に期待でき、面白みのあるソースコードの活用は、iOSで動作するSwiftインタプリタ開発ではないでしょうか。個人的に期待しているのはここです。

SwiftのAPI、iOSのAPIにフルアクセスできるSwiftインタプリタがiOSアプリとしてリリースされたら、さぞかし面白いに違いありません。

Pythonをベースにした同種のアプリ、Pythonista、Editorialというものが既に存在していて、かなりのことができます。

上記の記事では執筆時期の関係から触れられていませんが、何とUIビルダーが内蔵されていて、UI付きのアプリ(エディタ内ツール)を開発できるのです。

iOS上で動くSwiftインタプリタの開発は規約上は問題ないはずで、後はそれを具現化する人物の登場を待つばかりです。

iOSの各種機能を利用できるPythonistaは、本格的な開発環境です

PythonistaApp
カテゴリ: Productivity
販売元: Ole Zorn(サイズ: 118.9 MB)
全てのバージョンの評価: (32 件の評価)

Pythonで拡張できるテキストエディタEditorialは、言ってみればiOS版Sublime Textです。

EditorialApp
カテゴリ: Productivity
販売元: Ole Zorn(サイズ: 54.7 MB)
全てのバージョンの評価: (12 件の評価)

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