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「Fenda W30」安価で小気味良い音質・薄型Bluetoothスピーカーのレビュー

      2016/01/08

持ち運びに便利な薄型Bluetoothスピーカー

最近、Bluetoothスピーカーが流行ってますよね? ポータブルオーディオの隆盛以降家庭からオーディオが消え去りましたが、こういう形で再興するとは思ってもみませんでした。

今回ご紹介する「Fenda W30」は、Gパンのポケットにも収まるぐらいの薄さのBluetoothスピーカー。

厚さは2.1cm、重さは約200g。手に収まるサイズです。なかなか素敵な佇まいで、手に取った瞬間、何だかうれしくなりました。

3,000円台(2015年12月現在)という値段を忘れさせます

結論から言うと、オススメできる製品です。

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Omaker提供のサンプルでレビューしていきましょう。

製品概要

  • 2系統の入力(Bluetooth、AUX端子)、MicroSDカードからの直接再生に対応
  • Bluetooth 4.0対応(NFCでのペアリングに対応)
  • 本体に挿入したMicroSDカード(SDXC 32GBまで対応)からMP3/WMAを再生可能
  • 1.5インチ2.5W の金属製フルレンジドライバユニットを二つ搭載
  • 周波数特性 80Hz〜20,000Hz
  • S/N 70dB
  • チャンネルセパレーション 40dB

パッケージと同梱物

まずは箱の外観から見ていきます。マットな質感で、何となく、北欧製かと思わせる小洒落たパッケージ。

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引き出しのようにスライドさせて内箱を引き出すと、本体とご対面。

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マニュアルのほか、充電用のMicroUSBケーブル、有線接続用の3.5mmステレオミニプラグケーブルが同梱されています。

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外観とインターフェース

マットブラックの筐体。表面はゴムのような素材でコーティングされています。スピーカー部分のメッシュの奥から見える赤いサランネットが精悍な雰囲気を醸します。

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本体右側面に、ゴム製の端子蓋と、物理的なスライドスイッチ、バッテリ残量インジケーターのLED3つが存在。ゴム製の蓋の存在から、防水性能があることを予感させますが、防水ではありません。

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端子蓋を開くと、AUX端子(3.5mmステレオミニジャック)、MicroSDカードスロット、充電用のMicroUSB端子が出てきます。

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本体上面には、操作スイッチが並んでいます。ボタンとその役割については表を参照してください。

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ボタン 役割
Bluetoothボタン 短く押すとBluetoothをオンに(デフォルトでオン)、長く押すとペアリングモードに入る。ペアリングモード中は、ボタンに仕込まれた青LEDが点滅
音源モード切替ボタン 押すたびに「Bluetoothモード」(LED青)→「MicroSDモード」(LED白)→「有線モード」(LED消灯)を切替
前の曲/音量ダウンボタン 「Bluetoothモード」または「MicroSDモード」で長押しすると次の曲へ。短く押すと音量が下がる
次の曲/音量アップボタン 「Bluetoothモード」または「MicroSDモード」で長押しすると前の曲へ。短く押すと音量が上がる
一時停止/再生ボタン 「Bluetoothモード」または「MicroSDモード」で押すと、再生と一時停止を交互に切替
通話ボタン 「Bluetoothモード」中に着信があった場合、このボタンを押すと通話開始、長押しすると通話拒否

電源周りについて

MicroUSBケーブルで本体に充電します。入力は5V/1A。1回の充電で5時間動作。充電しながらの使用が可能で、モバイルバッテリ(写真はcheero Power Plus 3 mini)を併用すれば、長時間稼働させられます。

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電源スイッチはスライド式で、オートパワーオフはありません。使い終わったら、スイッチをオフにすることが推奨されています。

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ペアリングについて

ペアリングは、本体のBluetoothボタンを長押しし、ペアリングモードに入れて行います。

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iPhoneなら、「Fenda W30」をペアリングモードに入れた後、「設定 > Bluetooth」を起動するとデバイスリストに現れるので、タップすれば問い合わせなしにペアリング完了。

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NFCに対応したAndroid端末なら、NFCを使った自動ペアリングができます。

一度ペアリングを済ませれば、電源を入れるだけで自動的に接続が完了します。接続が完了すれば、オーディオルートに「FENDA W30」が出てきます。オーディオルートは、画面を下から上にスワイプアップすると出てくるコントロールセンターで切替可能です。

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MicroSDモードについて

本体に備わったMicroSDカードスロットにMicroSDを挿入。音源モード切替ボタンでMicroSDモードに切り替えると、MicroSDカードにコピーしたMP3/WMAを再生できます。MicroSDは32GBまでの対応。

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MP3エンコーダ、LAMEのオプション「–alt-preset extreme」でエンコードしたMP3を再生してみましたが、問題なく再生されました。

デフォルトのボリュームは下から2番目になっていますが、ボリュームを一番下に下げていても、曲送りをするとボリューム設定が戻ってしまうという不具合があるようです。

スマートフォンのバッテリを使わず音楽再生が可能というのは、サイクリング、キャンプなどアウトドアでの利用時にありがたいですね。

薄型、小型でiPhone 6 Plusぐらいのサイズ感なので、自転車用のスマートフォンフォルダで固定して利用するのはいいアイデアかもしれません。

有線モードについて

本体の3.5mmステレオミニジャックからの入力でも再生可能ですが、Nintendo 3DSなどの携帯ゲーム機との組み合わせが素敵ではないでしょうか。

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仲間同士集まって「モンスターハンタークロス」に興じるときに、1台だけ「FENDA W30」につないで音を鳴らしておくと盛り上がりそうです。皆が前線で戦っているときにアイテムを拾っていたりすると音でバレることにもなりますが(笑)。

意外にいい音質

3,000円台の製品ですから音質には期待していなかったのですが、これがなかなかどうして音がいい

このクラスのBluetoothスピーカーだとプラスチックのドライバユニットを搭載しているものが多いようですが、「Fenda W30」は2.5W × 2の金属製ドライバユニットを搭載。このことが音質に与える影響が大きいのでしょう。

スピーカー二つ搭載で、ステレオになっています。スピーカーの間隔が狭いので広がり感は薄いのですが、正面から聴くとステレオであることは分かります。

アンプが優秀で、最大音量にしても音がほとんど割れません。10畳ぐらいの部屋の片隅に置いておいても、部屋を満たすぐらいの音量が出ます。

S/Nは70dBですが、ヒスノイズ(サーっというノイズ)は目立ちません。

高域はつん裂くような鋭さはないものの、艶やか。中域の女性ボーカルはしっとりと鳴らします

低域は重低音こそ出ないものの、量感があって、例えばベースラインを聞き分けることは容易です。

総じて、重心が低めの鳴りをします

BOSE的な音作りというと言い過ぎでしょうか。ともかく、このサイズから連想するシャカシャカした音ではない、というのは間違いありません。

箱鳴り(スピーカーの箱が振動することで不要音が出てしまうこと)による音のくぐもった感じはあまりなく、タイトな音質です。これは、薄型の筐体がいい影響を与えているのでしょう。

3,000円台という価格を考えると、とても素晴らしいですね。

家電店の店頭に、これ以上の価格で、これ以下の音質のBluetoothスピーカーはたくさんありますから、「Fenda W30」のような製品がリアル店舗で売られるようになったら脅威になるでしょう。

まとめ

小型、薄型で持ち運びが便利。音質はなかなか良く、価格を考えると文句がありませんね。

ただ、電源スイッチがスライドスイッチで、オートパワーオフがないのは、人によっては気になるかもしれません。

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