人工知能でモノクロ画像をカラー化できるWebサービス「siggraph2016_colorization」が凄すぎる!
2016/12/14
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2016/12/14
SIGGRAPH 2016で提案される予定の、飯塚 里志氏らの白黒写真の自動色付けの研究成果が公開されています。
人工知能、ディープラーニングの技術を応用したもので、素晴らしい性能を発揮します。写真にもよりますが、かなりそれらしい色付けをしてくれます。
画像出典: https://github.com/satoshiiizuka/siggraph2016_colorization
ただし、これはすぐには実行ができないソースコードの形での公開であるため、開発環境を用意して各自でビルドしなくてはならず、だれにでも使えるものではありませんでした。
もくじ
公開されたソースコードを使って、Webサービスの形に仕上げられたのが楽天技術研究所・牟田 将史氏(@mecab)の「siggraph2016_colorization」。
使い方は至って簡単で、色付けしたい画像を用意し、それをアップロードするだけ。
性能評価を目的に、元々色の付いた画像を使っても構いません。
colorizationの人工知能は自然に強いとのことなので、空や海、芝生が含まれる画像を用意してみました。
色付けした結果が下に掲載の画像。空、海の認識はバッチリ。樹木もそれと認識していますね。
自転車のフレーム色の再現はさすがに無理でしたが、人工物と認識して赤くペイントしているようです。サドルバッグも同一の構造体であると認識しているのか、同一色で統一しているのがオシャレ。知性を感じます。
総じて、パッと見は元々色が付いていた画像だと言われても違和感はない仕上がりになっていると言えるのではないでしょうか。
オリジナルの画像はこちら。こんな帯状の芝生でも、芝生として認識しているのが凄いですね。
人工知能、ディープラーニングの可能性を強く印象付けられる、素晴らしい研究成果です。
数々のサンプルが示す通り、その性能は本物です。
でも、イラストだとどうなのか? そんな疑問が生じたので試すことにしましたよ。
素材は自作のアンパンマン。
休日には子供に少なくとも1万回は描かされているのでなかなかのできでしょう? 描き終わった瞬間に「アンマンパン!(スッ」と別の色のクレヨンを渡されるアンパンマン千本ノック。
さあ、どんな色になるのか?
……ウッ!?
背景に貼った空の素材に引っ張られたか青系の色になってしまいました。日本人開発者だし、アンパンマンぐらいは学習しているかもしれないという一抹の期待にこたえられることはありませんでした。(こんなアホの期待にこたえなくて結構です)
ともあれ、Webサービス化で身近になった「siggraph2016_colorization」。かなり面白いので試してみては?
こんな凄いものが自由に使えるようになると、試してみたいのは自宅にあるモノクロ写真のカラー化。
しかし、大体の場合、それらはアルバム上に貼られたものでしょう。いちいちアルバムから剥がしてスキャナで処理するのは困難。
そんな時に使えるのがHappy Hacking KeyboardでおなじみPFUのアイデア商品「Omoidori」。
「Omoidori」は、iPhone 5〜6s(iPhone 6(s) Plus非対応)に対応した写真スキャナ。
iPhoneを写真スキャナ化します。L判〜2L判に対応。アルバムに貼ったままの写真をスキャンできます。保護シートさえ剥がす必要はなし。
発売前ながら新製品発表会で試してきましたが、見事な出来栄えでした。
普通にやると障害になる写真表面ないし写真アルバムの保護シートのテカりの写り込みをビックリのアイデアで回避。テカりなく取り込むことが可能でした。
ScanSnapでおなじみPFUの製品だけあって、光学機器として真面目に作り込まれた製品でしたよ。2016年6月30日発売予定です。
両親ないし自分の若かりしころの写真を画像化し、さらに「siggraph2016_colorization」でカラー化したら、さぞかし楽しいことでしょう。