MacBook(Pro)に最適!USB Type-C対応高性能モバイルバッテリー「RAVPower Type-C 26800mAh」
2017/06/28
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2017/06/28
競争が激しいこともあって、昨今のモバイルバッテリーの進化のスピードは目にも止まらぬものがあります。
ここ最近のモバイルバッテリーのトレンドのうち、注目すべきものにUSB Type-Cへの対応があります。
今回は、USB Type-C対応かつ、USB PDにも対応した最新モバイルバッテリー「RAVPower Type-C 26800mAh」(RP-PB058)を紹介します。
USB Type-Cに移行した、MacBook、MacBook Pro用のモバイルバッテリーとしておすすめの製品です。
もくじ
ハイエンドのAndroid端末、そしてMacBook Pro、MacBookをはじめとするミドル〜ハイエンドのノートPCやタブレットに導入が進んでいるUSB Type-C。
特筆すべきは、USB Type-Cが内包するUSB PD(Power Delivery)という、最大100Wもの電力を伝送可能とする電源供給の規格があることです。
これほどの大電力を伝送可能となれば、スマートフォンやタブレットのみならず、大きなノートPCへの給電も可能。
現行のMacBook Pro、MacBookはACアダプタを接続するMagSafe2端子がなくなっており、USB PDに対応したUSB Type-C端子(上位互換のThunderbolt 3)に取ってかわられています。
「RAVPower Type-C 26800mAh」(RP-PB058)もUSB PDに対応しており、MacBookへの対応もうたわれています。
つまり、「RAVPower Type-C 26800mAh」(RP-PB058)とMacBookをUSB Type-Cケーブル1本で接続すれば、シンプルにMacBookへの充電も可能なのです!
従来、特殊で高価な製品を用意しなければ外出先での充電・給電ができなかったMacBookシリーズですが、USB Type-Cの採用により装備の簡略化、ローコスト化が可能となり、外出先での電源確保の悩みが一つ減ったともいえます。
「RAVPower Type-C 26800mAh」(RP-PB058)は、12インチのMacBookを1回フル充電することが可能。これを一つ携行すれば、MacBookの駆動時間を2倍に延ばせるのです。
MagSafe2の廃止を憂う向きもありますが、個人的にはMacBookシリーズを外出先で使う際に一番困るのがバッテリーの持続時間だったので、制約を緩和するUSB Type-C(Thunderbolt 3)の採用を歓迎しています。
「RAVPower Type-C 26800mAh」は、容量26,800mAhを誇るモバイルバッテリー。
この大容量から推察できるように、重量は372gとモバイルバッテリーとしては重量級です。
重量 | サイズ |
---|---|
372g | 8cm x 17.2cm x 2cm |
出力は、USB-Aポート二つ。
入力はmicroUSBポートが一つ。
入出力兼用のUSB Type-Cポートが一つ付いています。
種別 | ポート数 | 備考 | |
---|---|---|---|
出力 | USB-A | 2 | 2.4A、2ポート合計最大3.4A、iSmart 2.0対応 |
入力 | microUSB | 1 | 最大2A |
入出力兼用 | USB Type-C | 1 | USB PD対応 |
USB PD対応のUSB Type-Cポートは、5V〜20Vの範囲の電圧に対応。
電圧モード | 供給可能最大電流 | |
---|---|---|
入力/出力 | 5V | 3A |
9V | 2A | |
15V | 2A | |
20V | 1.5A |
USB PDに対応したモバイルバッテリーは、現段階では希少です。
当初、RP-PC018という出力30WのUSB Type-CのACアダプタが付属していましたが、USB Type-Cケーブルが付属していませんでした。
今販売されているものは、ACアダプタが付属しなくなった一方、代わりにUSB Type-Cケーブルが付属するようになりました。
本レビューはACアダプタ付属時に入手したものを元に執筆しています。
USB Type-CケーブルはAnkerの製品を別途入手し、それを使用しています。
本製品は、後述する理由でUSB Type-C対応のACアダプタでの本体充電がオススメです。組み合わせる製品としては、AnkerのUSB Type-C対応ACアダプタがいいでしょう。
このバッテリーを一番欲しがるのは、きっとMacBook(Pro)ユーザー。
そこで、MacBook、MacBook Pro 13/15での給電状況を確認しました。
テストには、積算機能も付いたUSB Type-C対応のテスターを使用しました。
電流の向き、電圧、電流の表示機能、そして電流の積算表示機能が付いており、USB Type-C機器を持っている人は必携の製品です。
テスト結果が以下です。すべて2017年6月発売のMid 2017モデルでテストしました。
MacBook(Pro)側は、いずれも本体内蔵バッテリーが満充電、バックライトは恐らく最大で、作業は何もしていないという条件です。
※表は横スクロールします
モデル(Mid 2017) | 内蔵バッテリー容量 | 純正ACアダプタ 供給可能電力 |
純正ACアダプタ 給電状況 |
RAVPower Type-C 26800mA 給電状況 |
純正ACアダプタ比 供給電力率 |
充電可能回数 (予想) |
---|---|---|---|---|---|---|
MacBook Pro 15インチ Touch Bar搭載モデル |
76.0Wh | 87W | 19.8V/1.28A (25.34W) |
15.0V/1.22A (18.3W) |
72.2% | 0.54回 |
MacBook Pro 13インチ Touch Bar搭載モデル |
49.2Wh | 61W | 20.0V/0.66A (13.2W) |
15.1V/1.03A (16.17W) |
122.5% | 0.84回 |
MacBook Pro 13インチ | 54.5Wh | 61W | 19.9V/0.70A (13.93W) |
15.2V/0.95A (14.44W) |
103.6% | 0.76回 |
MacBook 12インチ | 41.4Wh | 29W | 14.5V/0.34A (4.93W) |
15.3V/0.36A (5.5W) |
111.6% | 1回 |
これを見て気づくのが、13インチ、15インチモデルは純正ACアダプタでは20Vの電圧モードになっているのに対し、「RAVPower Type-C 26800mA」を接続した場合は15Vにとどまっていることです。
しかし、流れる電流は純正ACアダプタより多いこともあり、MacBook Pro 15インチ Touch Bar搭載モデルのものを除き、供給電力は純正ACアダプタ以上となっています。
スペック上は15V、20Vのモードにおいて30Wが上限なのに対し、MacBook Pro 15インチ
Touch Bar搭載モデルでは18.3Wしか流れていないことから、この辺りが実際の限界なのかもしれません。
テストはMacBook(Pro)の本体内蔵バッテリーが満充電の条件で実施しています。バッテリーが満充電でない場合は流れる電流は多くなると予想されるため、13インチ以上のモデルでは純正ACアダプタほどのスピードで充電ができないかもしれません。
RAVPower Type-C 26800mAの公式サポート表明のあるMacBook 12インチの場合は、満充電で5.5W程度しか流れていないので大分余裕があり、純正ACアダプタ同様の働きが期待できそうです。
下表は、MacBook(Pro)のバッテリー容量から導き出したRAVPower Type-C 26800mAh使用によるバッテリー駆動時間延長効果の予想です。
モデル(Mid 2017) | 本体内蔵バッテリー 想定駆動時間 |
RAVPower Type-C 26800mAh 使用によるバッテリー駆動時間 延長効果(予想) |
---|---|---|
MacBook Pro 15インチ Touch Bar搭載モデル |
10時間 | 5時間24分(324分) |
MacBook Pro 13インチ Touch Bar搭載モデル |
10時間 | 8時間24分(504分) |
MacBook Pro 13インチ | 10時間 | 7時間36分(456分) |
MacBook 12インチ | 10時間 | 10時間(600分) |
本体内蔵バッテリー想定駆動時間は、すべてカタログスペックの10時間を当て込んでいますが、それより実際のバッテリー駆動時間が短い場合は、係数として掛けてください。
MacBook(Pro)の本体内蔵バッテリーの充電にかかる時間は、テスト環境の問題で確認できませんでした。
「RAVPower Type-C 26800mAh」のUSB Type-C端子。
これは、MacBookなど接続した機器に充電・給電する出力方向に機能すると同時に、「RAVPower Type-C 26800mAh」自身に充電する入力方向にも機能する点が素晴らしい。
「RAVPower Type-C 26800mAh」自身を充電するのにUSB Type-Cを利用する場合も、USB PDで高速充電が可能なのです。
実際に30WのUSB Type-C対応ACアダプタ、USB Type-Cケーブルを使って「RAVPower Type-C 26800mAh」を充電してみましたが、驚きの高性能!
「RAVPower Type-C 26800mAh」は26,800mAhの大容量を持ちますが、空の状態から満充電するのに何と3時間45分しかかかりません!
充電経路 | 充電時間 | 実容量ベース 充電ペース |
---|---|---|
USB Type-C経由で充電 | 3時間45分 (225分) |
70.62mA/分 |
microUSB経由で充電 | 10時間18分 (618分) |
26.32mA/分 |
これは、かなり高性能なモバイルバッテリーの、さらに2倍高速であることを意味します。
おなじみAnkerのモバイルバッテリーの中に、入力を2系統持ち、通常のモバイルバッテリーの2倍の速度で本体充電ができる「Anker PowerCore II 20000」という製品があります。
2A×2で4Aの入力が可能と飛び抜けたスペックを誇りますが、それでも20,000mAhの容量を充電するのに約6時間(360分)かかります。
「RAVPower Type-C 26800mAh」は「Anker PowerCore II 20000」より容量が多くて3時間45分(225分)ですから、その2.14倍の速さに相当します。
2A入力の「cheero Power Plus 3 Premium 20100mAh」は充電に9時間59分かかります。「RAVPower Type-C 26800mAh」は、「cheero Power Plus 3 Premium 20100mAh」の3.54倍本体充電スピードが速いことになります。
「RAVPower Type-C 26800mAh」はiPhone 7を10回満充電可能。ということは、iPhone 7を1回満充電させるのに必要な容量を、23分あれば充電できてしまうのです。電源付きのイートインコーナーがあるコンビニがあれば、そこで何かを食べながら充電すれば1回分ゲット可能。
iPhone 7 Plusなら恐らく6回満充電可能ですから、この場合は38分ほど。
結構、運用方法が変わる性能といえるのではないでしょうか。
「RAVPower Type-C 26800mAh」にはmicroUSB端子があり、ここからの充電も可能なのですが、上表の通りでUSB Type-C経由の充電のおおよそ1/3のスピードにとどまります。
USB Type-Cの充電環境が用意できない場合に活躍してくれるでしょう。
本体充電スピードについては比類なき高性能を誇る「RAVPower Type-C 26800mAh」ですが、実容量はどうでしょうか?
積載したバッテリーのセルの容量に対し、USB端子から取れる電流は1:1ではなく、必ず目減りします。
3.6V〜3.7Vのバッテリーのセルに対し、USB端子の電圧は5V。USB Type-Cにおいては最大20Vまで上がります。
昇圧をする回路の効率は100%ではないため、取れる電流は必ず減ってしまうのです。
実容量の計測には、ルートアールのRT-USBVAC。
負荷としてUSB給電の爆光LEDライトを使いました。
USB-Aポート経由のベンチマークとなりますが、結果は以下の通りです。
充電経路 | 搭載セル容量 | 実容量 | 効率 | 充電時間 | 実容量ベース 充電ペース |
---|---|---|---|---|---|
USB Type-C経由で充電 | 26,800mAh | 15,890mAh | 59% | 3時間45分 (225分) |
70.62mA/分 |
microUSB経由で充電 | 16,270mAh | 60.7% | 10時間18分 (618分) |
26.32mA/分 |
おおよそ60%なので、高からず、低からずの標準的な効率です。
USB Type-C経由で「RAVPower Type-C 26800mAh」に本体充電したのと、microUSB経由で「RAVPower Type-C 26800mAh」に本体充電したのとで、実容量に2.4%ほどの差が出ました。
USB Type-C経由で本体充電した方が、実容量が2.4%ほど少なくなりました。
大電力で本体充電するUSB Type-C経由の方が、早く満充電判定される設計なのでしょう。
さて、紹介してきた「RAVPower Type-C 26800mAh」ですが、Thunderbolt 3対応MacBook(Pro)ユーザーなら標準装備したいモバイルバッテリーといえるのではないでしょうか。
これがあれば、バッテリーの持ちのいいMacBookは機動性をより高めることができます。
バッテリーの持ちがあまりよくないMacBook Proでも、長丁場のカンファレンス、セミナー、電源環境の悪い場所での逗留に対応できるようになります。
ホテルでの短い滞在時間でも、十分満充電可能な本体充電のスピード。
バッテリーの持ちに不安があったのなら、導入してみてはいかがでしょうか。十分検討の価値がある一台です。