クリィミーで香ばしい、宮崎由来の冷や汁最強レシピ
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筆者が好物としているものの中でも最上位に位置するものに、筆者家に伝わる「冷や汁」(ひやしる)があります。
筆者の父が故郷・宮崎で食べた冷や汁を元にアレンジを加えたもので、その特徴として以下の三つが挙げられます。
冷や汁は元々家庭料理ですが、近年では外食でも食べられることも少なくなく(やよい軒、だし茶漬け えん、新宿みやざき館KONNEなど)、あれば注文して食べていますが、筆者家のレシピによる冷や汁とは似て非なるもので、いまだ超える味に出会ったことがありません。
外食で冷や汁を食べたことがあれば、この冷や汁の特徴に「クリィミー」が挙がることに違和感を感じることでしょう。
筆者が愛する一種独特な冷や汁を食べるには、自作するしかないのです。
今回は、そんな筆者家に伝わる冷や汁のレシピを紹介します。
筆者は数十年にわたり間欠的に食べ続けていますが、いまだ飽きません。このレシピを知った日から、一生モノになること請け合いです。ぜひお試しください。
もくじ
お買い物用リスト
宮崎では甘い麦味噌が一般的。
新鮮なもので、あまり大きくなく、銀色に輝いているようなものがいい。高知、愛媛、長崎、宮崎産を推奨。
冷や汁のコクを出すため、また蛋白源として豆腐を使います。
しかし、豆腐を入れると腐りやすいので注意が必要。朝作り、夏場に室温で置いておくと、夕方には味が酸っぱくなってしまいます。
※日持ちが気になる場合は、豆腐を入れない選択肢も。これはこれでサッパリしてGOOD
皮むきの煎りごまを使います。
すりごまを使うと調理が簡単になりますが、その場で擂り潰した方が香りが強いのではないかと思って使っていません。
野菜、そのときどきの旬のものを使用。夏場の食欲の進まないときに作るものですから、香りのあるものを刻んで入れます。ナスの焼いたものもGOOD。
苦味を抑えるために、煮干しの頭と内臓を取ります。頭と腹の部分ををつまんで、引っこ抜くようにすると一緒に取り除けることがあります。
煮干しが大きめの場合は、腹の方から親指と人差し指で挟み、身を二枚に割ります。フライパンで煎る際に、火を通しやすくするためです。
煮干しをフライパンを使い弱火で炒ります。
分量は内臓と頭を取って、2枚に割って減量した状態で片手に山盛りぐらい。おおよそ50g。
香ばしく色が付いたら熱を冷まします。
炒って冷やした煮干しをフードプロセッサー(ミル)にかけます。
可能な限り細かく、粉になるまで粉砕します。
以前はこの工程を擂り鉢でやっていましたが、なかなかの重労働なので近年はフードプロセッサー(ミル)でやっています。
粉になったら、擂り鉢に開けます。
ごまは、分量は大さじ3杯、25gほど使用。多いほどいいので大胆に使ってください。
ごまの代わりに、ピーナッツを炒って使うのもおいしいです。
ごまを擂り鉢に追加して擂ります。
大体このぐらいになればOK。
ごまをフードプロセッサー(ミル)で擂るとペースト状になって取り出すのが大変です。フードプロセッサー(ミル)の有無を問わず、ごまは擂り鉢で擂る方がいいでしょう。
味噌は、大さじ3杯ほど投入。
味噌汁よりは辛めに調整。水で溶いた後、味見をしながらでも調整できるので、入れすぎないようにした方がいいでしょう。
味噌を入れたら同様に擂ります。
豆腐一丁(400g)のうち、3/4を手で潰しながら擂り鉢に入れます。
残る1/4は賽の目に切って取っておきます。(写真は200g×2の小分けにした豆腐だったため、1/4分を切り分け、擂り鉢に入れています)
豆腐を擂り鉢に入れたら、全体に混ざるよう同様に擂ります。
水で伸ばします。水の代わりに昆布水、または出汁で伸ばせば一層おいしくなるでしょう。
水は少しずつ入れ、適当な味になるまで味見をしながら伸ばします。
水を足していくとボテボテ状態からドロドロ状態、シャバシャバ状態へと変化していきますが、ドロドロとシャバシャバの間ぐらい、しょっぱ過ぎない程度に調整します。
好みで味の素など調味料を入れます。
後は、薬味を投入すれば完成です。
まずは先ほど取っておいた賽の目切りの豆腐を投入。
薄切りにしたキュウリを投入。筆者の技量不足でかなり厚切りになってしまいましたが、スライサーを使ってでも薄切りにすべきです。
刻んだねぎを投入。刻んだものを買うと手間が省けます。
みじん切りにした大葉を投入。
好みで刻んだミョウガを投入。
かき混ぜて出来上がり。彩りのために薬味の一部を取っておいて、後で浮かべてもいいでしょうね。
冷や飯、もしくはホカホカご飯に冷や汁をかけて食べてください。
写真ではご飯にかけていることを分かりやすくするために少なめですが、冷や汁はご飯がすっかり浸かるぐらいシャバシャバにかけてください。
シャバシャバにかけると味噌が塩辛いという場合は、ちょっと水伸ばしが足りないかもしれません。
筆者家流冷や汁は、夏バテをしていてもスルスルご飯が進み、ドンブリ2杯は軽いというぐらいに食欲をそそられます。
男の料理は得てして経済性を無視した作り方をするものですが、筆者家流冷や汁も例に漏れず、煮干しとごまをたっぷりと使用することに味の秘訣があります。
ご自分で作る際も、その二つに思い切って物量を投じるようにしてみてください。