人気のスマートウォッチPebble用のエヴァンゲリオン時計(Watch Face)を作ったよ
2016/05/12
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2016/05/12
もくじ
BluetoothでiPhoneやAndroidなどとつながるスマートウォッチ、Pebbleを買いました。MetaWatch、I’m Watchに続き3台目(あれ……気のせいか残像が……)です。他と比較して小さく軽く、装着しているのを気にさせない存在感です。
MetaWatchと同様生活防水、かつディスプレイに低消費電力なシャープのメモリ液晶を採用しているので、時計としての実用度は、この手のスマートウォッチとしてはかなりある方です。
モノクロですが、メニューのスクロール、ウインドウのプッシュ、ポップなどでわりとグリグリとアニメーションし、モノクロ時代のiPodを思わせます。
「電子ペーパー、電子インク採用」という文脈で紹介されることがあるので、Kindleのように画面の切り替わりでチカチカリフレッシュしたり、リアルタイム性が全然無いものを連想。それで興味を失う人も多い気がしますが、実際には前述の通りディスプレイにはシャープのメモリ液晶を採用しており、アニメーションの際には残像感は無く、普通のモノクロ液晶とは違ってリフレッシュレートがかなり高いように感じます。
後述のWatch Face SDKのAPIにはアニメーションを支援するものがあります。
逆に、Kindleのような電子ペーパーを採用していないことを批判する人も居ますが、客観的に見てメモリ液晶は優れた表示デバイスであり、その特徴を活かした作りになっているPebble、僕は気に入りました。(続きは[Read More]から)
PebbleはKickstarter由来の製品。
先日、Pebble用のPebble用のWatch FaceのSDKが公開され、Pebble用のWatch Faceをユーザの手で作れるようになり、面白くなりました。僕は、これに可能性を感じて急ぎ入手したのです。
無料で開発できますが、Linux、OS Xのみのサポート。SDKと言ってもGUIの凄いツールがあるわけでなく、ライブラリ、ヘッダ、ツールのセット、そしてARM用のGCCだけなので、テキストエディタベースの開発。リモートデバッグができるわけでもありません。Windowsでは、Virtual MachineにLinuxをインストールすればよし。さしてディスアドバンテージがあるわけではありません。
Watch Faceとは、Pebbleの時計表示にバリエーションを持たせるための仕組みで、スマートフォンで言うアプリのようなものです。(説明が面倒になるので詳説しませんが、SDKではWatch Faceとは少しカテゴリの違う、いわゆるアプリも作れる)
Watch Faceは、Pebble専用のスマートフォンアプリからBluetooth経由でPebbleにインストールできます。
Pebble専用アプリにプリセットとして入っているWatch Faceは、まだWatch Face SDKのサンプル数個程度と寂しいですが、今猛烈な勢いでWatch Faceが開発されており、種類を増やしています。そのうち、Pebble専用アプリからインストールできるWatch Faceの数も増えることでしょう。
既に、野良で開発されたWatch Faceを集めたサイト、My Pebble Facesができています。公開されたWatch Faceへのリンク集といった作りです。大変ありがたい。
Watch Faceの実態は、拡張子pbwのファイルです。これをPebble専用アプリを通し、Pebbleに転送することでWatch Faceのインストールが実現されます。
WebからダウンロードできるWatch Face、pbwファイルを、以降、野良Watch Faceと表現します。
Pebble Smartwatch
カテゴリ: Lifestyle
販売元: Pebble Technology Corporation(サイズ: 33.9 MB)
全てのバージョンの評価: (12 件の評価)
Pebble
カテゴリ: ライフスタイル
Google Playで詳細を見る
My Pebble Facesを利用するなどでインターネット上で野良Watch Faceを見つけたら、具体的にどうすればPebbleにインストールできるのでしょうか。
意外と簡単で、SafariからダウンロードすればOK。
ダウンロード完了後にどのアプリで開くか選ばせる状態になりますので、そこでPebble専用アプリを選択。
Pebble専用アプリに切り替わり、「下手な野良アプリをインストールするとPebbleがレンガになるけど知らんよ」といった警告が出るので、自己責任でContinueを押す。
PebbleとBluetoothで接続中ならば、その直後からPebbleへのインストールが始まります。このプログレスバーは、PebbleとPebble専用アプリとの間の転送状態を意味しています。
PebbleへのWatch Faceのインストール、インストールされたWatch Faceの削除、順序の入れ替えなどはすべて専用アプリから管理。Pebble本体ではそれができない作りです。
Watch Faceのインストール、削除、順序の入れ替えは接続中のPebbleにリアルタイムで反映され、よく出来ています。
転送が完了すると、Pebble本体のWatch Face選択メニューに選択肢として現れます。
エヴァンゲリオンの例のアレをPebble Smartwatch用Watch Faceにしたものを作りました。
Pebble 2.x対応させたものを以下のエントリに移動して公開しました。
Pebble Smartwatch用Watch Face、EvaClock (エヴァンゲリオン時計)
EvaClock。リソースを作るのが大変でしたが、コーディングはC言語で簡単。
APIはCocoa touchの、ヒエラルキーを構成するView周りを参考にしたということで、iOSアプリを作ったことのある開発者なら相似点を見つけ、類推から構造を把握することができるでしょう。
Pebbleには何度か言及した通りシャープのメモリ液晶ディスプレイが採用されており、かなり高コントラスト。解像度は144 × 168で、かつてのPalm機(160 x 160)にかなり近いですね。EvaClockのリソースはドットバイドットで作り込んだので、高解像度を活かしています。EvaClockは細かく作り過ぎて実用性を欠いているきらいもありますが、この表現力はうれしいところです。
Pebbleに内蔵された加速度センサーで、今流行のスマート万歩計的なこともできるようになるはずのPebble Sports SDKが近日公開とのことなので、活用の幅は今後さらに広がるでしょう。
Pebbleは発展途上の楽しさを感じられるプラットフォームになっていますので、おすすめします。