CREE XP-G2搭載で明るい!広角配光の自転車用激安中華LEDライト「MACHFALLY EOS350」が使いやすい
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ガジェット好きということもあり、自転車用の電装が好きでいろいろ買っておりますが、電装品の花形といえばLEDライトでしょう。
過去、USB接続の爆光中華LEDライトを手に入れ悦に入っておりました。
このLEDライトはCREE XML-T6を搭載し、スマートフォンなどで使うモバイルバッテリーを電源として使用します。非常に明るく、超大容量モバイルバッテリーと組み合わせることで爆光+長時間点灯が実現できます。
しかし、構造は基本的にLEDフラッシュライト(懐中電灯)に準拠し、配光はスポットライト的で円形の狭い領域を強烈に照らすというもの。
後付のオプションとしてワイドアングルレンズが登場し、それで配光パターンを改善することはできるのですが、元の構造がフラッシュライトなので理想的な配光パターンというほどのものにはなりません。
また、対向車の幻惑対策も全く考えられておらず、上方向の光を遮蔽する改造が必要でもあります。
電源を内蔵しないという製品特徴は、電源を自由に選べるメリットにもなれど、必ず配線が必要となるデメリットにもなります。
もくじ
前述のUSB接続の爆光中華LEDライトに満足していたこともあり、しばらく同ジャンルの製品を調べておりませんでしたが、先日 @mrwcj 氏から教えてもらったことで知ったCREE XP-G2搭載広角配光の自転車用激安中華LEDライトがなかなかよさそうなので買ってみました。
価格は2,000円前後となっています。
製品名 | MACHFALLY EOS350 |
---|---|
光源 | CREE社製のLED CREE XP-G2 |
重さ | 69g |
明るさ | 400ルーメン |
防水仕様 | IPX6(耐水型……強力な噴流水に対して保護されている) |
点滅モード | 環境光センサー適応輝度 ↓ サイドライト ↓ 50%メインライト ↓ 100%メインライト ↓ メインライト点滅 |
点灯制御機能 | 明るさによる自動点灯消灯(インテリジェントライトセンシング) 震動の有無による点灯消灯(1分静止で消灯) |
適合規格 | ドイツStVZO前照灯規格 |
内蔵バッテリー | 1,200mAhリチウムポリマーバッテリー |
充電仕様 | Micro USB端子 |
警告機能 | バッテリーレベル警告 |
調節機構 | 左右への照射方向 |
例によって中国のジェネリック製品で、名前が違う同一製品が多数出回っています。
本製品は「MACHFALLY EOS350」という名前になっていますが、別の製品も同じかどうかは分かりません。
自転車用のLEDライトといえば、スポットライト的な配光のフラッシュライトをホルダーで取り付けるものが一定のシェアを占めています。
取り外せばフラッシュライト(懐中電灯)として使えるのは便利で、また選択肢が豊富なのはいいのですが、路面の一部を強く照らすスポットライト的な配光が使いやすいとはいえず、また対向車への幻惑対策が施されていないために遠くを照らせない使いづらさもあります。
そんな欠点を補おうと近年増えてきたのが、広角配光タイプの自転車用LEDライト。
車のヘッドライトのようにまんべんない配光ができるよう反射カップやレンズが設計されており、また対向車を幻惑しないように上方向の光がカットされている特徴も備わっていることが多いのです。
今回紹介する製品もその一つ。
僕が買ったものはテールライトとのセット。
内容物は、自転車用スタンド、本体、テールライト、Micro USBケーブル、取扱説明書、保証書の5つ。
付属品のテールライトは非常に小型。
ゴムのベルトをシートポストに巻き付けて取り付けることを想定しています。
ケースにはネジが切ってあって、ひねって開けると電源のCR2032が出てきます。
赤いレンズ部分がスイッチにもなっていて、押すといくつかのモードを切り替えることができます。
テールライトにはTL-LD570-Rを使っているので、こちらは使う予定がありません。
ボディのパーツは天地で2分割されており、天の側はアルミ合金、地の側はプラスチックで出来ています。
ボディの天の部分には以下のものがあります。
地の部分には、自転車用スタンド取り付け部が存在。Garminのマウントに形状が似ていますが、互換性はありません。具体的にはこちらの方が経が小さく、構造も違っています。DOC EARSで互換性を持たせるように改造することはできるかもしれませんが。
ボディ尾部には充電用のMicro USB端子が存在。
Micro USB端子のキャップは外しても取れないようになっていて、防水のためのゴムのパッキンが付いています。
光源に高輝度LEDのCREE XP-G2を使用。明るさは400ルーメンとされています。対向車が光源を直視しないように、LEDは反射カップの天井面に取り付けられているため、正面から見てもLEDが見えません。
自転車用スタンドはプラスチック製で、ダイヤルを締めていくとハンドルバーなどに固定できる工具不要のタイプ。
ハンドルバーと本体が並行になるような位置関係から自転車用スタンドのジョイント部分に差し込み、90度捻って固定。
ノッチが刻んであり、固定した後でも45度程度ギリギリと角度調整ができるようになっています。
取り付け位置が進行方向に対して直角でない場合でも、多少は調節が可能です。
取り付けイメージはこのような感じです。
充電用の端子はMicro USB。キャップを外してMicro USBケーブルを挿入。充電時間は2時間。
CATEYEの充電式LEDライトは充電中点灯できなくなる仕様のものがほとんどのはずですが、この「MACHFALLY EOS350」は充電中も使用可能! 100%メインライトモード時で4時間がバッテリーの持続時間ですが、これを外部電源、例えばモバイルバッテリーなどで延長が可能です。ただし、リチウムポリマーバッテリーの充電サイクルを浪費する状況かと思います。
充電時間が2時間である一方、最高輝度の100%メインライトモードでも4時間点灯するため、長時間の点灯が必要なら2台とモバイルバッテリーを持つのも一つの選択肢になりそうです。
バッテリーは封入されているので交換不能です。1,200mAh、3.7Vのリチウムポリマーバッテリーが使用されているので、サイズさえ合えば交換はできそうです。
5つあるモードの明るさとバッテリー持続時間の関係は下表のようになっています。
モード | 明るさ | バッテリー持続時間 |
---|---|---|
環境光センサー適応輝度 | 可変 | 可変 |
サイドライト | 15ルーメン | 48時間 |
50%メインライト | 200ルーメン | 8時間 |
100%メインライト | 400ルーメン | 4時間 |
メインライト点滅 | 400ルーメン | 16時間 |
サイドライトモード時は、以下のような点灯状況になります。左右の暗く黄色いLEDが点灯。あまり使う状況が想定できません。
中華ライトの自称ルーメン値はほとんどアテにならないというのは周知の事実。180ルーメンのLEDライトと共に天井に照射したのが以下の写真です。露出が飽和しないように、大分露出をアンダーにして撮影しています。明るい中央付近は180ルーメンより明るいですが、220ルーメンの差があるようには見えません。一方で「MACHFALLY EOS350」の配光パターンは扇状で理想的に思えます。
さらに、自称1,200ルーメンの爆光中華LEDライトを追加。やはり自称でも1,200ルーメンの明るさは別格ですね。
「MACHFALLY EOS350」には環境光センサーが搭載されており、環境光センサー適応輝度モードにおいては明るい場所では消灯、暗い場所では点灯という操作が自動で行なわれます。
環境光センサーはかなり鋭敏な反応を示し、街灯が間欠的に設置されている道路では、街灯の下に入ると消灯、そこから出るとすぐさま点灯というぐらいに点灯と消灯を繰り返します。
これによって、最大400ルーメンの輝度をキープしながらバッテリーの消費を抑えることができます。
ただ、バッテリー持続時間が問題になるほど長時間使うのでもなければ、このモードは最終的に煩わしく感じるかもしれません。
「MACHFALLY EOS350」には震動センサー、あるいは加速度センサーも搭載されており、環境光センサー適応輝度モードで動作。1分間静止していると自動的に消灯されます。また動き出すと再点灯となるため、一度電源を入れたら電源ボタンを操作する必要はほとんどありません。
「MACHFALLY EOS350」をBROMPTONのフェンダー上に取り付け、配光パターンや使い勝手を実地検証してみました。
恐らく400ルーメンはなく、「物凄く明るい!」といった感慨はないものの、路面のコンディションが確認できるぐらいには十分明るく、特に不満はありません。
レンズが前に倒れ込むような角度になっている関係で、「MACHFALLY EOS350」は本体直下も照らしてくれます。
これにより、タイヤの影ができるぐらい手前から見えるため、非常に走りやすいといえます。
光条の幅が広く、状況把握ができる範囲が広く素晴らしい。肉眼では、写真に写っているより光がもっと広い範囲に及んでいることが確認できます。
広い範囲が視認できるこの広角タイプのLEDライトを使ってしまうと、もうスポットライトタイプのLEDライトには戻れない、というのが本当のところです。
やや露出をオーバー気味に撮影してみました。最も明るい部分の外側に広がる、ふわっとした光が確認できます。ふわっとした光で照らされている部分も、実際の走行では情報として入ってきます。
本製品はドイツStVZO前照灯規格に適合し、対向車の幻惑が抑えられています。
前述の通り、LEDは反射カップの天井部分に下向きに取り付けられ、上向きの光を遮る構造になっています。ライトの正面から撮影した写真が以下です。自転車は坂の上に位置し、こちらが下になっていますが、十分幻惑は抑えられています。
これによって、ライトの仰角を普通のLEDライトより上に向けられるメリットも生じています。
本製品より高輝度な幻惑対策がなされていないLEDライトよりも、本製品は実用性において勝るといえます。
今、フラッシュライトタイプのLEDライトを使用中なら、非常に安いですし一度試してみてはいかがでしょうか。おすすめします。
テールライトも必要なら、少し高くなりますが僕が買ったボタン電池CR2032を電源とするテールライトより、USB充電式のテールライトとのセットの方がよいかと思います。