強力3A!激安10,000mAh大容量バッテリーの新時代を築くAnker Astro3E
2016/03/17
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2016/03/17
もくじ
電池大好き、ひとりぶろぐのmoyashi (@hitoriblog) です。
以前買った10,000mAhの激安大容量バッテリーの定番cheero Power Plus。
その10,000mAもの大容量は元より、最大2.1Aの大電流で、充電完了までの時間が早く、言うこと無しのバッテリーでした。
今でもAmazonのベストセラーであり、一時代を築いたといっていいでしょう。
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cheero Power Plusは、当初2,000円台前半で販売されていたものの、やはり価値に比して価格が安すぎたか、ベストセラーを続けるうちに価格が徐々に上がっていってしまい、2012年10月13日現在では2,980円と、2,000円台を突破しそうな勢いです。
いや、それでも安いと思いますけれど。
10,000mAh、2,000円台という激戦区にアプローチをかけてきたのがAnker。
新製品Astro3Eでcheero Power Plusと真っ向勝負です。
Astro3Eは、最大3Aもの出力電流による、スピーディーな充電が可能なところがセールスポイントです。
早速購入してみました。
10月12日時点ではAmazonで1,999円だったのですが、明けて13日の今は、いきなり2,399円に値上がり。バッテリーパックとしては1位の売り上げとなっています。
ぜひ、この価格帯にとどまってcheero Power Plusに牽制をかけ、かつての安価に引き戻してもらいたいものですが、果たしてどうなりますやら。(続きは[Read More]から)
Ankerとは聞き慣れない名前です。
「Who Is Anker」によれば、Ankerは「Webクラウドの破壊的なパワーが、世界の最先端を行く製品を実現する原動力になる」と確信し、開発に従事していた気鋭のGoogle社員グループによって2009年に興された会社とのことです。
そう聞くと、親しみが湧いてきました。
Astro3Eの製造は、もちろん世界の工場たるCHINAではありますが。
Ankerは、Amazon.comでもランキングを総ナメにしているようです。
▲パッケージ同梱物。なかなか格好いいソフトケース、USBカールコード、そしてカールコードと合体させて各種の端子に適合させるためのアダプタ、説明書類からなります。
▲USBカールコードと組み合わせて使う、Micro USB、DCプラグ(PSPに適合する外径4mm内径1.7mm、中央が+のEIAJ#2)、Mini USB、iPhoneの30ピンDockコネクタ。iPhone 5も充電できますが、Lightning to USBケーブルあるいは相当品が別途必要です。
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▲USBカールコードの充電対象側の端子。
クッション効果のあるメッシュ状の生地でできた付属のソフトケースが格好よく、ツヤあり仕上げのAstro3Eということもあって、使う人は多そうですね。
比較的薄型で、角の丸い形状、そしてちょうどiPhoneのHomeボタンの位置に電源ボタンがあり、外観がスマホっぽいです。どこぞのAndroid端末と言われても信じてしまうかも。
▲電車の中でいじってても、きっとバッテリーだとバレない。
▲iPhone 5黒にバンパーを付けたものとそっくりです。
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先述の通り、Astro3Eには、ちょうどiPhoneのHomeボタンの位置に電源スイッチがあります。
押すと電源が入り、同時にバッテリー残量インジケータとなっている四つのLEDが点灯します。しばらくすると消え、つきっぱなしになることはありません。
充電時には、これで充電の進行度も分かるようになっています。
LEDの点灯数と残量との関係は以下のような感じです。
電源は電源ボタンで入れますが、電源が入ったところでもう一度電源ボタンを押しても電源が切れるわけではありません。
電源は、機器側でバッテリーを使用しているかどうかをAstro3E側で判断し、使っていないと判断してから一定時間経過すると自動的にオフになるようです。
スライドスイッチのON / OFFのみで管理をするcheero Power Plusと比較すると、インテリジェントな感じです。eneloopのリチウムイオンバッテリーと同じ作りというと分かるでしょうか。
▲四つの青LEDでバッテリーの残量、充電の進行度を表現。写真の白い粉のようなものはホコリでなく、樹脂に含まれるラメです。
Anker Astro3Eには10,000mAhの容量があります。
これは、下記のような充電回数に相当します。
iPhone 4S / 4G / 3GSを4〜5回フル充電。Samsung Galaxy SIIIを3回のフル充電。iPad / iPad 2の場合は1回フル充電。
泊まりがけの旅行でもない限りは、使い切るのは不可能ですね。
USB端子が二つあるので、同行者の端末を同時充電というシチュエーションで重宝することはありそう。
製品の仕様 | |
---|---|
容量 | 10,000mAh / 3.7V |
入力 | 5V / 1.5A(最大) |
出力 | USB 5V × 2 / 3A(合計で最大3Aのデュアルチャージ) |
サイズ | 14.2cm × 7.1cm × 1.5 cm |
重さ | 241g |
USB端子は二つ付いています。1端子当たり最大3Aまで出力可能。
▲iPhone 5とNew iPadを同時に充電可能。
ただし、二つ同時に使う場合は、2端子合計で3Aの範囲で出力が調整されます。
cheero Power Plusの場合は、一つが1A、もう一つが2.1Aで固定といった作りでした。1端子のみで充電する場合は最大3A使えるので、cheero Power Plusより充電が早く終わります。
理論値で言えば、142%早いケースがあることになります。
入力の1.5Aにも注目。Astro3Eに対する充電の話です。
▲Astro3Eに充電するためのMicro USB端子。1.5Aまで受け付けます。
1.5Aで充電できるアダプタが必要ですが、それさえあれば理論値では1Aまでのcheero Power Plusより1.5倍早く充電が完了することになります。
▲USB端子を二つ搭載。
USB端子の一つにはAppleという文字が、もう一方にはAndroidという文字が書いてあります。
▲USB端子の一つがApple端末向け、もう一つがAndroid向けと思いきや、後述の通り結構条件が複雑。
日本語の取扱説明書を読むとサッパリ理解できませんが、原文を読む限りは以下のようなことだと理解しました。
Android端子は、すべての一般的なUSB充電可能デバイスを含むほとんどのAndroid端末を最大3Aの電流で充電できます。
iOS端末をAndroid端子に接続した場合は、1.5Aの電流で充電できます。
ただし、Android端子がサポートするiOS端末は、iOS 5以上のもの。それ以下のバージョンのiOS端末はサポートされません。
Apple端子はすべての一般的なUSB充電可能デバイスを含むApple製デバイス、すべてのバージョンのiOSをサポートし、それらを最大3Aの電流で充電できます。
iOS端末を接続した場合は、1Aの電流で充電できます。
Apple端子に接続したAndroid端末のうち、いくつかの機種では、充電電流が500mAに制限されます。
つまり、iOS 5以上のOSがインストールされているiOS端末は、Android端子に接続した方が1.5倍の電流で充電できるので充電が早く終わります。
iOS 5以上のOSがインストールされているiOS端末をApple端子で充電してしまうと1Aの電流しか流れず、充電のスピードが66%まで落ちてしまうことになります。
iOS 5以下のOSがインストールされているiOS端末の場合は、1Aに甘んじてApple端子で充電せざるを得ません。
Android端末はAndroid端子で充電しないと、500mAまで電流が制限される場合があるので注意が必要です。
こんな感じでしょうか。そういう制約の無かったcheero Power PlusでiOS端末の充電をした場合は、電流が1Aに抑えられていたのかもしれません。
cheero Power PlusとAnker Astro3Eの外観を比較してみます。
▲cheero Power Plusはズングリとしており、厚さがあります。Anker Astro3Eは薄い代わりに背が高い。
▲cheero Power Plusには電源のスライドスイッチがあります。表面処理においては、つや消しでサラサラしたcheero Power Plusに対し、光沢感のあるツルツルのAnker Astro3Eといった違いがあります。
質実剛健なcheero Power Plus、スタイリッシュなAnker Astro3Eといった感じで、外観はAnker Astro3Eの方が優れています。
実測で250gのAnker Astro3Eに対し、cheero Power Plusは10g重く260g。
両方持ち比べてみても、10gの差はよく分かりません。
さてクライマックス出力電流の比較です。
最大3Aの大電流がセールスポイントのAnker Astro3Eということで、テスターで出力電流を測ってみます。
テスター直結ですので定格より高い数値が出ます。相対値として見てください。
まずは、cheero Power Plusの方から見ていきましょう。
2.11A
2.44A
続いて期待のAnker Astro3Eです。
4.09A
おおおっ! 4Aをマークしました。cheero Power Plusより確かに電流が多いですね。電流量の制御があるようなので、ここでの差が充電スピードの差に直結するとは一概には言えませんが。
3.96A
Apple端子との差は誤差レベル。
時間ができたら充電時間のベンチマークを取ってみたいと思います。
2012.10.14追記
最大3Aの電流で充電できるAnker Astro3E
最大2.1Aの電流で充電できるcheero Power Plus
最大500mAの電流で充電できるSANYO KBC-L2B
この三つで電池切れのiPhone 4S(iOS 5.1.1)を充電し、100%到達までの時間を測ってみました。
結果が上掲のもの。Anker Astro3Eの両端子と、cheero Power Plusの2.1A端子では、ほぼ差が出ませんでした。
iPhone 4S(iOS 5.1.1)を充電する限りにおいては、Anker Astro3Eのどちらの端子でもほぼ差が出ませんでした。
最初はAnker Astro3Eが優勢なものの、充電率80%を超えた辺りからAnker Astro3Eのペースが減速。
cheero Power Plusが早々と129分で100%に到達する一方で、Anker Astro3Eの方は98%、99%辺りで粘っています。電池を保護するような働きかもしれません。
Anker Astro3Eは、100%到達後、充電を間欠的にしているようで、100%と99%を10分間隔ぐらいで繰り返していました。そんなことからも、保護機能の存在を感じます。
cheero Power Plusの方は100%到達後も100%張り付きなので、単純な動作のようですね。
iOSの場合は、iOS端末側でも充電電流の抑制をしているのかもしれません。
それがゆえに、テスターで測ったときに確認された電流量の差が現れないのでしょうか。
Androidや、その他のUSB機器でログを取られた方がいらしたら教えてください。
価格相応に、でかい電池ボックス的プリミティブな作りだったcheero Power Plusと比較して、細かい制御が行き届いたインテリジェントな挙動が印象的なAnker Astro3E。
cheero Power Plusと違って、充電後にバッテリーのスイッチをオフにしたりということを気にせずに済むのはありがたいですね。
さすがGoogleスピンアウト組が作ったバッテリーといったところでしょうか(意味不明)。
最大3Aの大電流で充電スピードがcheero Power Plusより高速であることが期待でき、またこれを買う人の9割以上が使用目的とするであろうiOS端末、Android端末への充電を想定したチューニングも気が利いています。
cheero Power Plusの後を継ぐ激安ハイパフォーマンスバッテリーとして大ヒット間違い無しかと思います。
Anker Astro3Eにはオートパワーオフが付いていますが、これが災いして外部電源としては使いづらくなっています。
カメラに給電するためにAnker Astro3Eの電源ボタンを押してパワーオン。
カメラの電源を入れて撮影。撮影が終わったらカメラの電源をオフ。
しばらくすると、Anker Astro3Eが気を利かせて、自身のオートパワーオフを作動させてしまうのです。
またカメラの電源を入れようとする場合は、再度Anker Astro3Eの電源ボタンを押すところからやり直さないといけません。
cheero Power Plusの場合は、電源のスライドスイッチをオンにした後は、作りが原始的な分、何らかの自動処理が介在することは無く、以降オフにするまで操作が必要ありません。
SIGMA DP2 Merrill / DP1 Merrillに大容量外付けバッテリを接続して無限撮影 | ひとりぶろぐ
元Googlerが集うAnker社の製品は、Astro3Eだけじゃありません。
10,000mAhもイラネーヨ!という方に。