BROMPTONのギアを軽くするためにTIOGAのチェーンリングに交換
2016/06/10
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2016/06/10
もくじ
都会を抜け出して、風光明媚とまではいわないまでも、都会とは違う風景と触れ合うために自転車に乗る。
そんな目的からすると郊外を走るのは概ねよい体験になるが、山国日本、郊外は概ね山。
郊外の緑の中を走るということは即ち、坂と対峙すること。
アスリート志向でも何でもないのに、こんな因果律によって、僕は週末、BROMPTONと共に坂と戯れる。
坂のぼり対策として、ビンディング装備の導入、19Tを含むリア外装ギアの3速化を実施。
ひとりぶろぐ » 折りたたみ自転車BROMPTONにビンディング装備を取り入れてみた
ひとりぶろぐ » 登坂が楽に!BROMPTONの外装3速化キットTi parts workshop BTP-28Aを導入
これらの装備の助けを借りて、奥武蔵グリーンロードの走破を達成。
ひとりぶろぐ » 折りたたみ自転車BROMPTONで奥武蔵グリーンラインを走ってきた
リア外装3速化キットの導入で、ペダル1回転で2.28mという、かなり軽いギアを手に入れた。
コンパクトクランク(50-34T)、リアカセットスプロケット(11-26T)、タイヤ700×23cのロードバイクの一番軽いギアでも、ペダル1回転で2.741mなので、これは相当に軽い部類のはずだ。
クロスバイクのフロントトリプル(28-38-48T)、リアカセットスプロケット(11-30T)、タイヤ700×23cの一番軽いギアだとペダル1回転で2mなので、これとほぼ等しいぐらい。
しかし、まだ手を付けていないチェーンリング(チェーンホイール、クランクスプロケットとも)の小径化で、ギアをより軽くできるはず。
これ以上の軽いギアには意味がない可能性もある。しかし、自分の脚力とギア比、どこでバランスするかは、試してみなければ分からないではないか。僕の脚力の低さを見くびらないでいただきたい。
そんな動機から、チェーンリングの交換を決意。(続きは[Read More]から)
M6Lのチェーンリングは50T。僕の所有する2013年前期モデル以降のクランクはスパイダークランクといって、チェーンリングだけを交換できる仕様になっている。
交換用の純正のチェーンリングにはどんなものがあるかといえば、44T、50T、54Tの3種。
BROMPTON JUNCTION KOBE / チェンホイール(Spider)
軽くしたいので、純正から選ぶとしたら44Tしか選択肢はない。
しかし、44Tはちょっと軽すぎる気がしたので、46T、48T辺りを選びたい。そもそも、スパイダークランク用のチェーンリングは品薄のようでもある。
2013年モデルからのスパイダークランクのチェーンリングには、何も純正だけではなく、市販の5アーム、PCD(BCD)130mm、薄歯(1/2×3/3)のものが使える。
そこで、市販の46T〜48Tから探してみることにした。
これを満たしているチェーンリングなら、2013年モデル以降のBROMPTONのスパイダークランクに取り付け可能だが、非純正のチェーンリングのほとんどにはチェーンリングガードが付かない。
これが付いているかどうかで、チェーンリングのある右側のズボンの裾が巻き込まれないようにかばう必要があるかどうかが変わってくる。チェーンリングガードが付かない場合は、右側のズボンの裾を捲るなりしなければならなくなるわけだ。
チェーンリングガードは付けたいが、チェーンリングガード付きの46T、48TのチェーンリングがAmazonで売っていないので、チェーンリングガードの付かないチェーンリングと、後付け用のチェーンリングガードを買って、取り付けられるものかどうか試してみることにした。
買ったのは、TIOGAの46T、5アーム用、PCD130mmのチェーンリング。
7〜9SPEEDとあるので、BROMPTONに使える薄歯である。
TIOGAのこのBROMPTONにも使えるチェーンリングは、サイズのそろいがよく、しかも安い。
これ(46T)を取り付けると、以下のようになる。一番軽いギアが、ペダル1回転で2.28m→2.09mになる。結構微妙な差かもしれない。
チェーンリングガードには、以下のものを選択。
50T、5アーム用、PCD130mm。スギノのものと違って、取り付けに必要な長ボルトまで付属している。結論から言うと、使えなかったわけだが。
チェーンリングの交換のために、純正のチェーンリングを取り外す。
まずはチェーンリングからチェーンを外す。
五つあるボルトを5mmのアーレンキーで外す。手持ちのアーレンキーが短く、力が入らず回らなかったので、モンキーレンチを足して外した。
しかし、ここでハマった。クランクの部分は裏側からボルトを外さなければならないが、相当長いアーレンキーでもない限りは回せない。しょうがないので、スパイダークランクを外すことに。
スパイダークランクの根元の8mmのボルトをアーレンキーで外す。
ボルトを外しただけでは、クランクは外れない。BB(ボトムブラケット)の四角い回転軸に、クランクがギュっとはまり込んだ状態なので、到底手で抜き取ることはできない。
BB(ボトムブラケット)の四角い回転軸からクランクを抜き取るためには、コッタレスクランク抜きという工具が必要になる。
2ピースから成る構造で、捻ると中央の細い軸が突き出る。これで、BB(ボトムブラケット)の四角い回転軸に突きをかましてクランクを抜き取る仕組みだ。
コッタレスクランク抜きの中央の軸を引っ込めてから、ボルトを外した後の中央の穴にコッタレスクランク抜きを締め込む。手で締められるところまででOK。
コッタレスクランク抜きの根元をモンキーレンチ等で締めていく。つまり、コッタレスクランク抜きの中央の細い軸を、BB(ボトムブラケット)の四角い回転軸にグイグイと押し当て、突きをかましている状態だ。すると、徐々にクランクが手前側に浮き上がってくる。
やがて、ポロリと取れる。
最後の1本をアーレンキーで外して、スパイダークランクからチェーンリングを外す。
純正のチェーンリングが外れたところで、用意したTIOGAの46Tのチェーンリングに交換する。同時に、チェーンリングガードも取り付けたい。純正のチェーンリング(左)と、TIOGAの46Tのチェーンリング(右)の比較。TIOGAのチェーンリングには、チェーンリングガードを取り付けるネジ穴がないことが分かる。BROMPTONには関係ないことだが、TIOGAのこのチェーンリングにはシフトチェンジのための凸凹もないので、フロントシングル用である。
用意したチェーンリングガード付属のロングボルト(左)と、純正のチェーンリングを固定していたボルト(右)の比較。ボルトが長いのはもちろん、チェーンリングとチェーンリングガードとの間にすき間を作るためのスペーサーが付属。
まずチェーンリングガードをスパイダークランクにはめ、写真のような順序でスペーサーを介してチェーンリングを取り付けることになる。
仕上がりはこのような感じ。格好悪くはない。
スペーサーが間に入るので、チェーンラインが内側にくる。
これを取り付けると、当然というべきか、内側に移動したチェーンリングがBROMPTONのフレームに当たってしまう。ここで得た恥ずかしくも貴重な経験、「後付けのチェーンリングガードは、BROMPTONには取り付けられない」。これをここに開陳することでよしとし、チェーンリングガードはパーツ箱行きとした。
ただ、ロードバイクなどで使われている、チェーンリングを2枚取り付けられるクランクなら、アウターにチェーンリングガードを、インナーにチェーンリングを取り付けることで使用可能だと思われる。試す元気が出れば、後で実際にそれを確かめてみたい。
しょうがないので、46Tのチェーンリングだけをスパイダークランクに取り付け。ボルトは、写真のような順番で、星を描くように締めていく。
スパイダークランクをBROMPTONに取り付け。取り外しにはコッタレスクランク抜きが必要だったが、取り付け時はアーレンキーだけでOK。
チェーンは外装3速化する際に11速用の薄いCN-6800に交換しているが、大丈夫であった。チェーンリングが50Tから46Tにまで小さくなったので、折りたたみ状態だとチェーンが余ってしまう。チェーンを詰めなければならない。
僕のBROMPTONは、外装3速化する際にリアの最大スプロケットが16Tから19Tに大きくなったので、チェーンの長さは純正の102リンクから104リンクにまで長くしている。今回チェーンリングが50Tから46Tに小さくなったので、102リンクに戻すことになる。しかし、不可逆な作業となるので、試走してみてからとした。
折りたたみ状態ではチェーンが余ってしまうが、展開状態では大丈夫そうだ。試走はできる。
梅雨の束の間の晴れを得て、試走をしてみた。2.28m→2.09m になった1速は、平地では走り出すと同時に漕ぎ切るぐらい。より遅くなったのは体感できた。坂ものぼりやすくなった感じだが、近所には大した坂がないので、判断は保留。
104リンクのままでも走行に支障はなかったが、チェーンの長さを調整しないと、折りたたんでからペダルが回せない。現状、この角度にペダルを調整してからたたむ必要があるという面倒がある。
一度それなりの距離を走ってから、チェーンを詰めるかどうか、50Tに戻すかどうか判断しよう。
これからの季節は丈の短いズボンしか履かないので、しばらくはチェーンガードなしでもいいかな。