新幹線輪行で京都へ!折りたたみ自転車BROMPTONで四畳半神話大系の聖地巡礼をやってきた
2016/04/30
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2016/04/30
もくじ
年末の時間を使って、新幹線でBROMPTONを連れて京都へ。
ひとりぶろぐ » イギリスの折りたたみ自転車BROMPTON購入を決断した2本の動画
京都で森見登美彦原作のアニメーション作品「四畳半神話大系」の聖地巡礼をやってきました。
最初は、同じく森見登美彦原作のアニメーション作品「有頂天家族」の聖地巡礼もやろうと思ったのですが、与えられた3日間という時間に比して聖地の数が多すぎてフォローし切るのは無理。
思い入れに勝る「四畳半神話大系」重視の聖地巡礼となりました。(続きは[Read More]から)
参考にしたのは、こちらの聖地巡礼マップです。作成された方には頭が下がります。
しかし、「有頂天家族」については、画像付きのマップが別にあることに後から気づきました。
そして、こちらのブログを全面的に参照させていただきました。
超人的な調査に脱帽です。僕が書いたエントリはRICOH THETAの全天球画像が目新しいかもしれませんが、「ジョーク、ジョーク、ジョックン」さんにない新規の情報はありません。その代わり、聖地巡礼の手法について詳しく書きました。
当エントリにはアニメのスクリーンショットを掲載しておらず比較ができませんが、それは「ジョーク、ジョーク、ジョックン」さんの方で詳しくやられているので、そちらを参照されるといいかと思います。
聖地巡礼に当たり、「有頂天家族」と「四畳半神話大系」の両方のマップを同時に参照したいと考え、以前「あのはな」のときに取った手法でマップの統合をしました。新しくマイマップを作って、そこに統合したいKMLを複数インポートするというものですね。
ひとりぶろぐ » iPhoneを使ったアニメ聖地巡り支援の手法と「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」
先人の成果を拝借する立場ですので、マップの公開範囲は「限定公開」にしておきました。
今回は二つの作品のマップを交ぜるので、インポートする前に、地点情報の頭に区別のため「四:」「有:」を付けました。KMLはテキストファイルなので、テキストエディタで検索置換。
加工したマップはiOS用のアプリ、My Maps Editorで参照しましたが、配布停止になってしまいました。
My Maps Editor 4.61(無料)
カテゴリ: ナビゲーション, ユーティリティ
販売元: NextBusinessSystem Co., Ltd. – NextBusinessSystem Corporation(サイズ: 2.1 MB)
全てのバージョンの評価: (422件の評価)
iPhone/iPadの両方に対応
現在地連動のスクロール、ヘッディングアップ表示、Google Mapsのマイマップとの同期が可能と完璧な作りで、神アプリといってよかったのですが、今ならMy Pinsがほぼ唯一の代替的選択肢です。
My Pins
カテゴリ: Navigation
販売元: Nelson Kwan(サイズ: 15.8 MB)
全てのバージョンの評価: (83 件の評価)
上で紹介した聖地巡礼マップの、地点情報に埋め込まれた画像も見ることができます。
ただ、iOS 7では地図としてGoogle Mapsが使えなくなってしまいました。開発元から音沙汰がなく、心配しています。
ロケスマでも画像埋め込みありのKMLを参照でき、iOS 7でもGoogle Mapsを利用できますが、ロケスマは縮尺に応じて地点情報の表示が間引かれてしまうので、全体像を俯瞰できないのが不便です。マイマップとの同期、デバイス側での編集を反映させる、などということもできません。AndroidにはMy Maps Editorはありませんから、ロケスマは結構いい選択肢になるのかな?
ロケスマ 2.4(無料)
カテゴリ: ナビゲーション, ライフスタイル
販売元: Digital Advantage Corp. – Digital Advantage Corp.(サイズ: 9.2 MB)
全てのバージョンの評価: (140件の評価)
iPhone/iPadの両方に対応
My Maps Editorの再起を期待したいのですが、果たして。
iPhone、iPadを駆使しての聖地巡礼でしたが、ホテルでの電源管理にはAnker PowerPort USB急速充電器が重宝。
Anker 40W 5ポート USB急速充電器がパワフルでいい!完成度を高めた上位機種
先人の成果、聖地巡礼マップを利用させてもらい、聖地巡礼をする。
この場合、マップ上の地点情報には、以下のような情報の記載があるも、場面そのものの画像が添付されていないことがほとんど。
こんな聖地巡礼マップを見ながら聖地巡礼をする際には、とりあえず地点情報を見て現地に到着するが、そこが何のシーンで使われていて、どんなアングルだったのか、という情報を都度調べることになります。下調べが十分なら、問題にならないのでありましょうが。
しかし、これだと非常に非効率。そこで、地点情報に画像を埋め込むことにしました。
自分用に新しく作ったマップをGoogle Maps上で開き、編集モードに入る。
上の地点情報の一つを選択。「リッチテキスト」を選択。
Google検索で「四畳半神話大系 地名」として本編のスクリーンショットのURLを取得。
ジョーク、ジョーク、ジョックン – 「四畳半神話大系」聖地巡礼(舞台探訪) 第2話 映画サークル「みそぎ」
Google Mapsに戻って、画像挿入ボタンを押してURLを貼り付け。
これで画像の埋め込みが終了します。これを何度も繰り返して、1地点に複数の画像を貼ることも、同時に文字を挿入することもできます。
貼ったものが、My Maps Editorで見られました。
聖地に到着したら自動的にシーン検索が完了していることになるので、サクサクと巡礼が遂行できます。
画像を挿入して、画像入りの聖地巡礼マップが完成したら、それを複製。
具体的には、作った聖地巡礼マップのKMLのURLをコピー。
このKMLを、新しく作ったマップにインポートしました。
そして複製の方を聖地巡礼に使い、巡礼が終わったポイントからMy Maps Editorで削除していきました。
これがMy Maps Editorの真骨頂。Google Maps上のデータに反映されるので、休憩でカフェなどに入った際に、iPadの大きい画面で途中経過と以降の巡礼計画を練るといったことができます。
また、残り時間との相談で、優先度の低い未巡礼の聖地の削除で整理ができるのも便利です。
多数の聖地を巡礼するので、徒歩ではとても間に合いません。所有の折りたたみ自転車BROMPTONを新幹線に載せていきました。
ひとりぶろぐ » イギリスの折りたたみ自転車BROMPTON購入を決断した2本の動画
BROMPTONは、折りたたんだ状態で底面のキャスターでコロコロと転がしていくことができます。専用バッグを使えば荷物を車体と一体化できるので、重い荷物を手で持つ必要がなく便利。(ただし、JRの輪行規定上グレーであり、近年JR、特に関西、四国において、このスタイルの輪行が注意を受ける事例があるようです)
エスカレーターの一段に乗り、横を一人人が通れるスペースを残すことができ、エスカレーターの右(関西では一般に左)を、歩く人のために空ける日本の奇習に対応できます。駅にエレベーター、エスカレーターが完備されていれば、BROMPTONを持ち上げる機会はありません。
BROMPTONは折りたたむとかなり小さくなりますが、新幹線N700系だと横幅が一座席分より少しはみ出てしまいました。
膝の前に置くことは可能ですが……。
隣の席の迷惑になるので、車両最後尾のスペースに置くことになります。ここが空いているとは限らないのですが。
試せばよかったんですが、膝の間に縦に置くこともできるかもしれません。試した人がいらしたら教えてください。どっちみち、前の人が背もたれを後ろに倒せなくなってしまうでしょうけれど。
のぞみの最前列なら膝の間に縦に置けるとのことです。
のぞみの最前列で何となくブロンプトンを縦向きにしたら脚の間に収まった…誰か先に言ってくれよ! pic.twitter.com/lEj5I9MxQA
— みすとらる (@mistty2409) March 10, 2016
こんなBROMPTONのユーティリティ性に助けられ、BROMPTONを携えての京都入りはあっけなく。(京都駅周辺は自転車に乗れません)
こと京都に限っていえば町中にレンタサイクルをやっているお店がたくさんあり、24時間で700円といった料金で借りられるので、輪行の必要性は薄いといえます。
ホテルでは、部屋にBROMPTONを入れさせてもらいました。旅館ではこの芸当はできない場合が多いかと思いますが、自分の行った旅館では、畳んで小さくなるのを見てフロントの前に置かせてもらえました。
スペースに余裕のあるお店なら、たたんだ状態で店内に入れさせてもらうこともあります。
なお、BROMPTONは駅のロッカーの大きい方に入るので、不意の悪天候に見舞われても、旅先での足手まといになることは避けられます。初日は雪、雨の予報だったので、ホテルへのチェックインの時間までのロッカー利用も想定していました。
その他、愛用の輪行装備。信頼のおける鍵なども重要ですね。食事、施設を観光する場合の駐輪には、鍵を使っての地球ロック(橋の欄干、標識の支柱と自転車のフレームをワイヤーで共にロックする)を徹底しました。
少しばかり寒くはありましたが、京都はそれほど起伏がなく、また計画都市でナビ要らずなので、BROMPTONでの聖地巡りは実に快適。
鴨川を挟んだ両岸に聖地が分布しているので、鴨川河原の遊歩道を南北に行ったりきたり。
本作で何度も登場する高野川と賀茂川との合流地点にある三角州、鴨川デルタ。ロケット花火を水平発射していたのもここ。
小津がよじ上っていた賀茂大橋の欄干。鴨川デルタの前にかかる橋です。
「私」と明石さんが座っていた河合神社前の石橋、紅葉橋。(下鴨神社境内)
猫ラーメンが出没する、また、明石さんが古本市で店番をしていた糺(ただす)の森。(下鴨神社境内)
「私」が小津に隠れてお参りしていた相生社。(下鴨神社境内)
まなみ号に乗った「私」が、後から来た明石さんに追い越されるポイント、蹴上インクライン前の蹴上交差点。
自転車にこやか整理軍が、明石さんの飛行機を積み込んだ蹴上インクラインのトロッコ。
「私」が乗った明石さんの飛行機が墜落した南禅寺舟溜り。
「私」と自転車を押す明石さんが出会った錦市場。
小津が「私」に贈ったカステラの大極殿。
買ってきました。
生地が黄色くて目を惹きました。しっとりとしておいしい!
「私」が明石さんとの妄想デートを楽しんだ京都文化博物館。
「私」と小津がよく利用していた焼肉三吉本店。(木屋町通)
同じく赤ひげ。(木屋町通)
はす向かいに本間精一郎遭難の地碑が見えます。
「私」が城ヶ崎先輩への復讐を誓った十軒町橋(高瀬川)。(木屋町通)
占いの老婆が出没する本間精一郎遭難の地碑前。(木屋町通)
下鴨幽水荘のモデルの一つになった、京都大学吉田寮。築100年だそう!
最終話で「私」と明石さんが並んで歩いた京都大学前の東一条通。
毎話最後に出てくる京都大学の時計台。要するに、主人公たちは京大生なのですね。舞台はおおよそ京大を囲むように分布しています。原作の森見登美彦も京大出身です。
映画サークル「みそぎ」がある(無論劇中で)京都大学西部講堂。
明石さんがカメラを構えていた吉田神社参道の坂道。京都大学のある敷地に隣接した吉田山にあります。
明石さんが言い寄る男を凍り付かせていた吉田神社境内。
「私」と明石さんが並んで座っていた吉田神社の石段。
「私」と明石さんが並んで座っていた吉田山の石碑。
劇中たびたび登場した吉田山頂上にある茂庵。吉田山の石碑の近くです。
「私」が、文通相手の正体を告白された場所、デリード哲学の道彩季庵(マンション)前。銀閣寺の近くです。
下鴨幽水荘のモデルの一つになった、銀月アパート。大正期に建てられたものとのこと。外観は劇中と違います。オープニングに使われているCGのモデルや、劇中に登場する実写のカットとして使われているのでしょうか?ここも銀閣寺からそう離れていない場所。賃料2.6万円といった水準のようです。
銀月アパートその2。
銀月アパートその3。ちゃんと居住者が居て、廃墟ではありません。
下鴨幽水荘のモデルの一つになった、簡易宿所ゲストハウスTONBO。下鴨幽水荘の玄関から先は、ここの風景ですね。鴨川沿い、下鴨神社、鴨川デルタ近くにあります。
聖地巡礼をすると、聖地の位置関係が脳内のマップ上に刻み込まれ、聖地と聖地の間が道でつながれ、聖地を取り巻く環境、地形といったものが連動して想起されるようになり、聖地巡礼する前より作品舞台が広がった感じがしてくるのが面白いところです。
今回の聖地巡礼の旅で、一歩森見登美彦の世界に近づいたような気がしました。
「四畳半神話大系」、「有頂天家族」、「たまこまーけっと」に出てくる出町桝形商店街。「たまこまーけっと」では主要な舞台ですね。下鴨神社、鴨川デルタから西ほどなくのところに位置します。
西端には、「たまこまーけっと」聖地巡礼者向けのコミュニケーションノートが設置。
コミュニケーションノート近くには手作りのチョイちゃんの木製の看板?が。
出町桝形商店街のシンボル?鯖マグロのオブジェ。「四畳半神話大系」には、これを後ろからとらえるアングルで登場します。
「たまこまーけっと」のポスターのアングルを含む全天球画像。
「たまこまーけっと」の「たまや」があると設定された場所。もち蔵の家の場所にはそれっぽい民家がありますが、「たまや」の場所は実際には道路。
「四畳半神話大系」、「有頂天家族」、「たまこまーけっと」は、舞台を共にする部分もありますが、いずれもが好きな人だと、京都には何日滞在しても時間が足りなさそうですね。