実用的照度のLEDフラッシュライト内蔵3,000mAh小型モバイルバッテリEasyAcc POWERBANK U-Bright 3000 (PB3000L)
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最近当ブログで立て続けに紹介しているEasyAccのモバイルバッテリ。
EasyAccとは聞き慣れないブランドですが、amazon.comではモバイルバッテリの売り上げで1位を獲得する製品を擁するほど定着しているブランド。EasyAccのモバイルバッテリに共通した特長は、3.7Vのリチウムイオン充電地からの出力をUSBの5Vに変換するための昇圧回路の高い効率。
これまでテストした2機種は、他社製品を10%ほど上回る効率をたたき出しました。
モバイルバッテリEasyAcc PB8200M (8200M-GR)の恐るべき基本性能
5,000mAhで2,480円、cheero、Ankerに次ぐ第三のブランドEasyAccのUSBバッテリPOWERBANK PB5000C
今回は、新しくAmazonで取り扱いの始まったモバイルバッテリ、POWERBANK U-Bright 3000 (PB3000L)をテストする機会に恵まれましたのでレポートします。(続きは[Read More]から)
パッケージ内容は以下の通り。
取扱説明書にはネックストラップも付属とありますが、実際には付属していませんでした。Micro USBケーブルが長短2本付属しているのは、EasyAcc製品共通の特徴ですね。
PB3000Lは、EasyAccのモバイルバッテリの中で一番充電容量とサイズが小さく、また軽量なスティック型のモデル。
107 × 24 × 22mmと、手で握り込めるぐらいのサイズです。
容量は3,000mAh。Anker社のAnker Astro Miniのライバルということになります。Anker Astro Miniの重量80グラムに対し、PB3000Lは68.6グラムと軽く、持って差が分かるぐらいです。ボディの素材が金属か、樹脂かの違いでしょう。
Anker Astro Miniのボディサイズは89 × 23 × 23mmで、PB3000Lの方が18mm長くなっています。この差は、LEDフラッシュライトの分でしょう。
EasyAccの薄型モバイルバッテリは、付属の短い20cm Micro USBケーブルを使った、スマートフォンとの重ね持ちスタイルが便利。しかし、PB3000Lはスティック状であるため、重ね持ちができません。
ストラップ穴に付属のハンドストラップを通します。
ハンドストラップを腕に通すと、新しいスタイルが完成。
重ね持ちはできなくとも、腕からぶら下げれば、充電しながら使うことができますね。……見た目的にちょっと辛いか。
Anker Astro Miniになくて、PB3000Lにあるもの。
LEDフラッシュライトもそうですが、重要なのは残量表示のLEDがあること。
四つの青いLEDで、あとどのぐらい残量があるのかが分かります。
自身への充電中は、充電進行度のインジケータとしても機能します。
PB3000Lは、このクラスには珍しく2.1Aの出力が可能となっています。ライバルのAnker Astro Miniは1Aなので、倍の電流が流せることになります。
確かめてみましょう。
とりあえずiPhone 5sから。960mA流れました。フルスピードです。
続いてiPad 3。液晶が消えた状態だと1.6A。
液晶を点灯させると1.75Aまで流れました。上位機種だと1.9A程度流れて、それでフルスピードなので、やや上位機種より劣る結果となりましたが健闘しています。
Anker Astro Miniだとどうなるか試してみましたが、840mAと、PB3000Lより流れる電流はかなり少ない結果となりました。
続いて、CREE XML-T6搭載USBタイプLEDライト。1.58A程度流れました。
Anker Astro Miniでも試してみました。1.06Aと、PB3000Lより流れる電流はかなり少ない結果となりました。
こう見ていくと、PB3000Lは、クラスを超えた電流供給能力があるといえそうです。
PB3000Lの先に、電流積算機能のあるUSB電流計とRaspberry Piを接続。満充電状態から電源が落ちるまでにどれだけの電流が流れるかを計測する容量ベンチマーク。PB3000Lでも実施しました。
結果、2,600mA流れました。3,000mAhの3.7Vセルに対し、5Vで2,600mAですから、昇圧回路の効率は86.6%ということになります。
EasyAccの他2機種が同じテストで90%超だったので、それに満たないのが惜しい感じですが、非常に優秀な性能を持っているということができるかと思います。
ちなみに、Anker Astro Mini(一世代前の3,000mAhのもの)は2,400mAhで80%の効率でした。
EasyAcc製品には珍しく、LEDフラッシュライトが搭載されています。LEDフラッシュライト部分は反射板のある、それっぽい構造になっていて、機能の存在を主張しています。
電源スイッチを2回素早く連続的に押すと、LEDフラッシュライトの電源を入り切りできます。LEDライトを搭載しているモバイルバッテリは珍しくありませんが、本機のLEDは0.5W、40〜50ルーメンの明るいもの。
LEDが5V側にあると想定すると、「A = W / V」なので、0.1 = 0.5 / 5ということになり、100mAの電流が流れていることになります。前出の実質の容量2,600mAhを元にすると、26時間連続点灯が可能かもしれません。
他機種とLEDライトの明るさを比較してみましょう。手持ちのLEDライト内蔵モバイルバッテリ、USB接続LEDライトを比較用に出してきました。
写真上段から下段、左から右へ:
まずは、PB3000L(左)とcheero Power Plus 2 mini(右)の比較。右にうっすらとあるのがcheero Power Plus 2 miniの内蔵LEDライトが照らす光。明るさの差は圧倒的。
続いて、PB3000L(左)とcheero Power Plus 2(右)の比較。cheero Power Plus 2 miniの内蔵LEDライトより明るいですが、PB3000Lとの明るさの差は歴然としています。
続いて、PB3000L(左)とcheero Energy Plus(右)の比較。cheero Energy Plusの内蔵LEDライトはcheero Power Plus 2の内蔵LEDライトよりやや暗く、青みがかっています。明るさの差は比べるまでもありません。
続いて、PB3000L(左)と【ノーブランド】3W LED USBスポットライト(改造済)(右)の比較。【ノーブランド】3W LED USBスポットライト(改造済)は、消費電力が3Wと、PB3000Lの6倍あるだけあって、【ノーブランド】3W LED USBスポットライト(改造済)の勝ち。
続いて、PB3000L(左)とサンワダイレクト 400-TOY037LED(右)の比較。1W最大48ルーメンのサンワダイレクト 400-TOY037LEDのズーム機構をワイド側にして照射。公称のルーメン値では互角ですが、サンワダイレクト 400-TOY037LEDの勝ちでしょうか。PB3000Lの光束の広がりを考慮すると、いい勝負かもしれません。
続いて、PB3000L(左)と「自転車用LEDライト ライトホルダー付 1200ルーメン 6モード」(右)の比較。8.5Wほどある「自転車用LEDライト ライトホルダー付 1200ルーメン 6モード」は、爆光すぎて写真が白く飛んでしまっています。さすがに勝負になりませんでした。
ここまで見てきた通り、PB3000L内蔵のLEDフラッシュライトは、専用品にはかなわないものの、並のモバイルバッテリ内蔵LEDライトとは格の違う明るさがあることが分かるかと思います。
写真はありませんが、iPhone 5sのフラッシュライトとの比較では、PB3000Lの方が倍ぐらい明るく感じました。スマートフォンのそれは撮影用で光はかなり拡散するので、比較が難しい側面がありますが。
PB3000Lは入力1A、つまり自身への充電時に1Aの電流が流せるということで、標準的な数字です。自分自身への充電スピードはどれほどでしょうか?
PB3000Lを空にして、2AのACアダプタを接続。流れる電流は、多くなる中盤以降でも650mA程度で、最高でも670mAにとどまりました。
充電進行度を示すLEDの点滅が止まるまでで3時間49分(229分)。流れる電流が治まるまで5時間16分(316分)かかりました。
Anker Astro Miniは、自身への充電時、約770mAhの電流が流れ、5時間8分(308分)で充電中を示すLEDが消灯。
自身への充電時の性能は、Anker Astro MiniとPB3000Lとで差はないといえそうです。
PB3000Lの場合、LEDの点滅が止まった後も電流が治まらず、以降1時間30分も電流が流れている、ということは、頭の片隅に置いておきましょう。
カバンに一つ転がしておくと、八面六臂の活躍をしそうです。
自転車への積載も、面白いかもしれません。