5,000mAhで2,480円、cheero、Ankerに次ぐ第三のブランドEasyAccのUSBバッテリPOWERBANK PB5000C
2016/05/24
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2016/05/24
もくじ
近年日本での展開を開始したEasyAccさんから、USBバッテリPOWERBANK PB5000Cのサンプルをご提供いただきましたので紹介します。
スマートフォンを2.5回充電可能な5,000mAhの容量を持つ、ミドルクラスのUSBバッテリですね。
EasyAccと聞いても、聞き慣れない人が大半ではないかと思います。
EasyAccは香港に本社を置く、PC、タブレット、スマートフォン用のUSBバッテリ、Bluetoothデバイス、ワイヤレスストレージ、ケースを手がけるメーカー。
EasyAcc | Partner for your electronic devices
日本のネット通販でメジャーなメーカーといえば、cheeroとAnker。よく知らないEasyAccを選択するメリットがあるのかと思ってしまうかもしれませんが、既に広い製品展開を行なっている米Amazonでは、製品の多くが数百もの高評価を得ている人気メーカーです。
米Amazonで人気の製品を三つピックアップしてみました。評価990件、4.6/5のEasyAcc PB10000C、評価625件、4.5/5のEasyAcc PB5000C、評価1,020件、4.4/5のEasyAcc 12000-AB。
いずれも低価格のUSBバッテリで、日本でもホットな製品カテゴリです。日本でも十分以上に戦える価格設定ではないかと思います。(続きは[Read More]から)
日本のAmazonではEasyAcc製品の取り扱いは数種類にとどまるようです。これからラインナップの幅が広がるのでしょうか。
では、早速POWERBANK PB5000Cの紹介に入りましょう。
結論から言うと、地味ながら良USBバッテリでした。
製品の仕様 | |
---|---|
容量 | 5000 mAh × 3.7 V = 18.5 Wh |
バッテリタイプ | リチウムポリマーバッテリ |
充電サイクル | 最大500 |
入力 (MicroUSB) | DC 5V 1.0A |
出力 (USB) | DC 5V 1.5A (最大) |
サイズ | 118×63×12 mm |
重さ | 約133 g |
充電温度 | 0度〜45度 |
使用温度 | -20度〜60度 |
湿度 | 75% |
パッケージ内容物は以下です。
気が利いているのが、MicroUSBケーブルが長短2本付いていることです。長い方は60cm、短い方は20cm。
短い方は、スマートフォンと束ねて持つ使い方をする場合に便利です。こういう短いケーブルは単体で買わないと入手できないですから、うれしい配慮ですね。
また、ケーブルが太く丈夫に作られていて、断線の心配がなさそうですし、電流がよく流れそうです。
PB5000Cは、厚さ12mmの薄型バッテリ。118×63×12mmで、おおよそiPhone 5sと似通ったサイズ感です。
重さは約133g。iPhone 5sの重さは112gで、それよりは重いですが、iPhone 4sは140gでしたから、それよりは少し軽い程度。
ボディは2色の樹脂を組み合わせたもの。塗装はされておらず、成形色。表面は微細な梨地仕上げになっており、指紋が付きません。
両サイドに丸みがあり、また四隅の角が落とされた形状になっており、高級感はないものの、小洒落た文房具的な雰囲気。
PB5000Cは、エネルギー密度がリチウムイオンバッテリの1.5倍ある高級なリチウムポリマーバッテリを搭載。リチウムポリマーバッテリには、形状を薄くでき、また重量を軽くできるメリットがあります。
容量は5000mAh × 3.7V = 18.5Wh。
およそ、スマートフォンを2.5回フル充電できる容量。(Samsung Galaxyタブレット非対応)
充電サイクルは500。PB5000Cへ満充電後、自然放電で6カ月には空になるということです。
PB5000Cへの充電用のMicroUSB端子一つ、機器への給電用のUSB端子一つ。
電源ボタンが一つ。これを押すと、電源が入りつつ、四つのLEDからなる残量インジケータが点灯。
しかし、実際には電源ボタンを押さずとも、USBケーブルで機器をつなげば給電が開始されます。これは、cheero、AnkerのUSBバッテリでは見られない挙動ですね。便利だと感じて、気に入りました。
充電が完了すれば、自動的に給電がストップするといううたい文句ですが、iPhone 5s+Anker Lightningケーブルという組み合わせでは満充電になっても給電はストップしませんでした。接続相手によって、給電の自動停止機能の動作、不動作があるかもしれません。
同クラスのUSBバッテリにあるLEDライトなどの付加機能はありません。
PB5000Cに充電する際には、MicroUSB端子から1Aの電流が流せます。充電中は、残量インジケータが充電進行度インジケータとして機能します。
実際に2AのACアダプタでPB5000Cに充電してみたところ、観測している限りの範囲では1.05A〜1.2A程度の電流が流れました。
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空の状態から満充電まで、4時間33分(273分)で終わりました。
後述する容量ベンチマークで測定した4,620mAhという実質の容量を元にすると、1分当たり16.9mAh充電できたことになりますが、これは、後述する昇圧回路の高い効率が相まって入力1.6Aのcheero Energy Plus(16.33mAh)を凌駕するペースで充電できたことになります。
これはナイスな性能です。
USB端子から機器に給電する際は、1.5Aの電流が流せます。
スマートフォンは余裕でカバー。2A流せるタブレットではフルスピードにはならないことになります。
テストしてみました。LEDライトを除くいずれのデバイスも、バッテリ残量を20%以下にしてからテストしています。
PB5000CをNexus 7に接続してみました。1.15A程度の電流が流れました。
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PB5000CをASUS VivoTab Note 8に接続してみました。1.25A程度の電流が流れました。
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PB5000CをApple iPhone 5sに接続してみました。0.95A程度の電流が流れました。問題なくフルスピードですね。
PB5000CをApple iPad 3に接続してみました。0.9A程度の電流が流れました。
2AのACアダプタに接続すると1.9A以上流れますので、ASUS VivoTab Note 8同等の1.25A程度電流が流れてもおかしくありませんが、何らかの理由で低めにとどまりました。
各種各種USBバッテリ直結型LEDライトが使えました。
400-TOY037LED − USBバッテリ直結型ズーム機能搭載強力LEDライトを買ってみた
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USB接続型中華爆光LEDライトは保護回路が働いてしまうようで、一瞬点灯してすぐ消灯。一拍置いて保護回路による遮断から復帰し、スタンバイ状態に戻るといった挙動を示します。使えません。
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試した中では、iPad 3において想定より低い電流しか流れないことと、中華爆光LEDライトにおいて保護回路が働いたことが、予想外の結果でした。
iPad 3も中華爆光LEDライトも1.5Aを超える電流を流しますので、保護回路によって制約を受けているのかもしれません。1.5A以上要求するデバイスと接続する場合は、類似の結果がもたらされる可能性があります。
「Samsung Galaxyタブレット非対応」とあるのは、この辺りに理由があるのでしょう。
PB5000Cは5,000mAhのリチウムポリマーバッテリを搭載していますが、それはあくまでも3.7Vのリチウムポリマーバッテリのセルの合計搭載容量で、PB5000CのUSB端子から5,000mAhの電流が取れるわけではありません。
セルからの出力電圧3.7VをUSB端子の出力電圧の5Vに昇圧しますが、その効率は100%ではないので、そこから目減りします。
満充電のUSBバッテリにUSB電流計を取り付け、RaspberryPiを動作させる。バッテリの電源が落ちるまでにどれだけ電流が流れたかを計測する、当ブログでよくやる容量ベンチマーク。
積算電流の計測結果は4,620mAとなりました。3.7Vのリチウムポリマーバッテリのセル5,000mAhを5Vに昇圧して4,620mAですから、昇圧回路の効率は90%ということになります。
cheero、Ankerの製品で、これまでテストしてきたUSBバッテリは効率およそ80%でしたから、それより10%も性能がいいことになります。これは驚くべき結果です。
Bit Trade Oneの充電容量チェッカーは校正していませんので、効率90%というのはやや怪しいのですが、同一条件で計測したcheero、Anker製品より約10%効率が高いのは間違いありません。
PB5000Cへの充電スピードが早く、PB5000Cから供給できるのは限りなく5,000mAhに近いということで、基本性能が優れています。
リチウムポリマーバッテリ採用で薄型軽量。スマートフォンとの重ね持ちスタイルがやりやすい。
ただし、大電流を必要とする場合には注意が必要といった製品です。
価格は2,480円(2014年9月現在)ということで、このクラスのUSBバッテリを狙っているなら、十分選択肢の一つになるのではないでしょうか。
EasyAccの名前、覚えておきましょう。