KINGROON KP3Sにおいて、使用初期に課題となりうるビルドプレート問題。
標準の磁気ビルドステッカーは耐久性が低い。
安価な代替物として100円ショップで入手できる鏡を使う手がある。
筆者は表面が劣化しないという点を買ってこれが好みだが、これはこれでツルツルの鏡であるために定着が弱いことを不満に思うかもしれない。
3Mのプラットフォームシートで定着を改善する手はあるが、1枚約800円するので、100円で仕入れた鏡の上に貼るのはいささかもったいない。
少なくとも、ドケチな筆者は一度も買ったことがない。
こういうときに使えるのが、100円ショップで手に入るフィルムだ。
手貼りラミネートフィルム(ダイソー)
ダイソーでしか手に入らない3枚100円の手貼りラミネートフィルムはPET(ポリエチレンテレフタレート)製で、200℃近くの耐熱温度を持つはずだ。

これを鏡の上に貼るという選択肢がある。
3枚で100円なので、1枚33円と激安。
手貼りラミネートフィルムはかなり貼りやすい一方、粘着力は弱いので、中性洗剤を一滴たらした水溶液を100円ショップで調達した霧吹きで鏡に吹き付け、水貼りをした。
中性洗剤に含まれる界面活性剤の力を借りようというわけだ。

貼った後は普段使っているスクレイパーで水を追い出す。

この過程で気泡を抜いていく。
余った部分は垂直に立てたカッターで切り落とした。事前にサイズを出してから貼るのでも構わない。
剥がしても糊が残らないし、後腐れなく使える一方、ABSのように反る樹脂の場合、連れて剥がれてしまう欠点も。
しかし、そこは1枚33円の強みでガンガン交換していけばいい。
使えるB5判〜A4判の手貼りラミネートフィルムが手に入る店舗は限られているかもしれない。
筆者が入手したのは渋谷のダイソーの2階だ。
下北沢のダイソーにはB5判までしかないが、KINGROON KP3Sの場合はギリギリ足りるか。
セリアには、同種のセルフラミネートもある。
素材を調べなかったが、粘着力、厚みがガラス破り防止シートに近い感じで、片側が綴じられており、粘着しないフィルムと粘着するフィルムの間に物を挟む構造になっていて使いづらいが、他に何も見つからない場合にワンチャン試してみるのもいいかもしれない。

ガラス破り防止シート
手貼りラミネートフィルムと異なり、どこの100円ショップでも手に入りやすいこちらはガラス破り防止シート。

1枚100円のポリエステルのフィルムだ。
サイズは400x250mmでKINGROON KP3Sの場合2枚取れる。
耐熱温度は120〜160℃とPETより低いが、こちらは手貼りラミネートフィルムより厚く、粘着力が相対的に強い。
そして中性洗剤を使った水貼りが前提なので、ピッチリ貼れて手貼りラミネートフィルムより耐久性は高いものと思われる。
鏡の素のままが好きな筆者はガッツリ使い込んだわけではないが、鏡をガラスプレートとして使った際の悩みを解決する一助になるかもしれない。