家庭用電源から24Vを作り、それをKINGROON KP3S本体に供給する役割を果たすKINGROON KP3Sの電源は、別体式になっている。
環境温度に敏感なABSの造形をする場合、KP3S本体をエンクロージャーに入れることになるが、熱に弱い電源をエンクロージャーの外に出しておけると電源の寿命を縮めずに済むなどの点で別体式にはメリットがある。
しかし、それ以外の場合では設置方法に困るというのが正直なところではないだろうか。
折角小型のKINGROON KP3Sなのに、電源を横に置いたら占有面積は普通の3Dプリンターと変わらなくなってしまう。
そこで、場所を取らない設置方法を検討した。
高床式電源ユニットスタンド
諸々検討した筆者がたどりついたのが、このスタイルだ。
電源を逆さまにして立てZ軸の後ろに置く。
なおかつ、電源ユニットの一部をKINGROON KP3S本体の後ろに乗り上げるようにする。乗り上げられるように、上げ底にしたわけだ。
このようにすると、電源ユニットはヒートベッド後ろのケーブルより奥行きは短く、ガントリー左側のケーブルよりはみ出ずということで、KP3Sの設置領域を矩形と仮定すると、そこからはみ出ない状態で電源ユニットを設置できることになる。
これで、電源の置き場問題は解決というわけだ。
ただ逆さまにしてZ軸の後ろに置くだけで十分だとは思うが、KP3Sは小型ゆえに机の上に置く場合もあろうことから、少しでも奥行きが減るように考えてみた。
前から見るとZ軸のフレームの後ろに隠れるため、非常にスッキリとした印象になる。
高床式電源ユニットスタンドの製作と調整
このように設置するために、高床式電源ユニットスタンドを使用する。
こちらにSTLデータを用意しておいた。
出力し、M4 * 10mmのネジとM4六角ナットで組み立てる。
脚部の位置は、前後に調整可能な作りとした。
後部はケーブルと干渉するので、めいっぱい後ろに下げる必要があるかもしれない。
脚部前側は、本体後面に突き当ててもリードナット通過時に邪魔しない位置に調整する。本体の縁に確実に引っかかるように、前側の脚部は少し形状を変えてある。
少しでも奥行きを狭くしたければ、ギリギリを攻める。
スタンドとの嵌合が甘い(ブカブカ)だと感じたら、電源の黒いカバーのねじ止め具合を調節するといいかもしれない。
逆に嵌合がしぶい(キツキツ)場合も同様。